Web広告の市場が急速に拡大する中、動画広告を活用する企業の数は急激に伸びています。株式会社サイバーエージェントの「2021年国内動画広告の市場調査」によれば、2021年の動画広告市場は4,205億円、さらに2025年には1兆465億円にまで達する見込みです。
動画広告は、テキストや静止画中心の広告よりも訴求力と情報伝達性に優れているため、認知獲得やコンバージョン率の改善などさまざまな効果が期待できます。そのため動画広告は、従来のテキストや静止画中心の広告に限界を感じている企業を中心に、コンバージョンやクリック単価の改善策として積極的な活用が進んでいます。
しかし、動画広告の活用に興味がありながらも「どのような種類があるのか?」「費用を投下するメリットはあるのか?」などの不明点も多く、なかなか出稿に踏み切れていない方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、動画広告の特徴やメリット、種類、出稿手順などを解説します。
目次
動画広告とは?
動画広告とは、Webサイトやアプリ、SNSなどの広告枠に配信する動画です。電通株式会社の「2021年 日本の広告費」によれば、マスコミ4媒体の広告費を上回ったインターネット広告の中でも、動画広告は前年比132.8%と最も高い成長率を見せています。
出典:電通株式会社「『2021年インターネット広告媒体費』解説。ビデオ(動画)広告、ソーシャル広告、現在のトレンドは?」
消費者の情報収集の場が「インターネット」へと移り変わった現代において、動画広告はテレビCMや新聞広告と同様の影響力を持つといっても過言ではありません。一度に多くの情報を伝えられ、認知度アップや購買促進に期待できる動画広告は今後も成長し続けるでしょう。
動画広告を活用するメリット・効果
それではなぜ今、動画広告にこれほど多くの注目が集まっているのでしょうか。ここからは、その疑問を解明するために、動画広告のメリットや効果を企業側とユーザー側の視点でご紹介します。
企業側のメリット・効果
企業が動画を活用するメリットは以下の通りです。
- 商材理解の促進
- 新規顧客の拡大
- コンバージョン率の向上
それぞれについて解説していきます。
・商材理解の促進
動画は情報伝達力に優れており、音声と映像で訴求できるため、ユーザーの商材理解を効果的に促進します。Forrester社のMcQuivey博士によれば、1分間の動画で伝えられる情報量は180万語に相当するとのこと。つまり、たった15秒の動画広告でも、テキストに換算すると約45万語の情報量に値します。
出典:Wyzowl「The State of Video Marketing 2023」
また、Wyzowlの調査では回答者の96%が「商材サービスの理解を深めるために動画を視聴した経験がある」と回答しており、ユーザーもまた動画での商材理解を求めていることがわかります。特に、金融商品やBtoBなどの専門用語が多く理解が難しい商材、英会話やアパレルなどの空間の雰囲気や質感・手触りが訴求点になる商材と動画広告の相性は良いと言えるでしょう。
・新規顧客の拡大
新規顧客数が頭打ちになっている場合、動画広告が有効な改善策になるかもしれません。Wyzowlの調査では、マーケティング担当者の90%が「動画マーケティングは新規顧客の獲得に貢献している」と回答しています。
また、Animotoが1,000名の消費者を対象にした調査では、「将来的に購入する商材の発見チャネルとして最も多いのは動画広告」と判明。さらに、Meta社が実施した調査では、動画広告はユーザーの目に触れさえすれば、1秒未満の視聴時間でも広告想起やブランド認知、購買意欲などを高められるとわかっています。
多くの消費者がインターネットやSNSで情報収集する現代だからこそ、ネット上のテレビCMとも呼べる動画広告は、多くの潜在顧客にリーチできると言えるのです。
・コンバージョン率の向上
動画広告はコンバージョン率にも貢献します。実際にWyzowlの調査では、回答者の約9割が「動画の視聴後に商材購入をした」と回答。ここまで見てきたように、動画は多くの潜在顧客との接点を構築し、商材理解の促進を手助けすることで、コンバージョン率に貢献すると考えられます。
また、スタンフォード大学のマーケティング学部教授Jennifer(ジェニファー)氏によれば「ストーリーは事実の列挙より22倍も高い説得力を持つ」とのこと。動画広告は短いストーリーを通じて商材の魅力を伝えられるため、視聴者と感情レベルでつながり、説得力やエンゲージメントを高められるでしょう。
ユーザー側のメリット・効果
ユーザーが動画広告で得られるメリットは、自身に必要な商材の発見から理解・選定まで簡単にできること。動画広告の配信プラットフォームは「高精度のターゲティング機能」を提供しており、広告主は自社と関連性の高いユーザーにのみ広告を配信できるためです。言い方を変えれば、自身に合った商品・サービスと出会うのに役立つ広告が表示されるということです。
先にもご紹介した通り、Wyzowlの調査で消費者の96%が「商材に関する動画を視聴した経験がある」、91%は「2023年は企業の動画をもっと見たい」と回答していることからも、ユーザーは動画を好む傾向にあります。なぜなら動画広告を視聴すれば、ユーザーは長い記事を読んだり、SNSの投稿をスクロールしたりすることなく、簡単に商材の発見から理解まで行えるためです。
動画広告を邪魔だと思うユーザーもいるかもしれませんが、最適なユーザーに価値ある動画広告を届けられれば、企業とユーザーの双方がメリットを享受できます。
動画広告のメリット・デメリットについて詳しくは、以下の記事でご紹介しています。
関連記事:動画広告のメリット・デメリットとは?コンバージョン最大化のポイントも解説!
動画広告を活用する主な目的
動画広告を活用する主な目的は以下の通りです。
- 認知向上
- ブランディング
- 購買促進(CVR・CPA改善)
それぞれの詳細についてみていきましょう。
認知向上
動画広告の出稿先は、主要SNSや複数Webサイト・アプリなどすでに多くのユーザーを抱えているプラットフォームがほとんどであるため、認知獲得が期待できます。例えば動画広告の配信先として定番のYouTubeの場合、2022年5月の時点で国内月間利用者数7,000万人を突破しています。
出典:NHK放送文化研究所「メディア利用の生活時間調査」
また、メディア利用の生活時間調査では、全年代の1日当たりの動画平均視聴時間は33分であり、20代に関しては約2時間と判明。若い世代を中心に多くの時間を動画視聴に費やしているため、動画視聴中のユーザーにリーチできる動画広告は重要な接点と言えます。先にご紹介したMeta社の調査が示すように、動画広告はユーザーの目に触れさえすればブランドリフト効果が見込めるので、認知度の拡大に有効な施策と言えるでしょう。
ブランディング
多くの商品やサービスが市場に存在する今、利用や購入のタイミングで想起してもらい、選ばれ続けるブランドになる必要があります。動画広告は顧客と感情レベルでつながり、共感や信頼を通して企業価値を伝えながら、大きな印象を残せるため、ブランディングにも有効に働くでしょう。
例えば、ブログ記事やSNS投稿などのテキスト主体の情報は印象に残らないのに対し、YouTubeで繰り返し配信される動画広告は印象に残っている方は多いのではないでしょうか。
出典:TikTok「印象に残る広告づくりにつながる、イベントトリガーの活用」
TikTok社がニューロインサイト社に委託した調査によれば、広告内で使用される映像や音楽・商材など、情報要素が多くなるほどユーザーの記憶に残りやすくなることがわかりました。1分間の動画には180万語相当に値する情報量が含まれるため、動画広告はブランディングにも有効と言えます。
購買促進(CVR・CPA改善)
WebサイトやLPのコンバージョン率に悩んでいる場合は、第一印象の重要性を再認識する必要があります。Straight Northが30万件以上のリードを調査した結果によると、Webサイトのコンバージョンの84%は初回訪問時に発生し、訪問回数が増えるにつれて、コンバージョン率は低くなるとわかりました。
それでは、初回訪問のユーザーを、購入や問い合わせなどのコンバージョンへ誘導するには、どのようにしたら良いのでしょうか?
出典:Wyzowl「How to Use Explainer Videos to Increase Conversion Rate」
ユーザーは商品やサービスに魅力を感じ、購買意欲や興味関心が高まれば、コンバージョンします。しかし、従来のリスティング広告や記事広告は「テキスト中心」であり、バナー広告は「画像と簡単なテキストのみ」のため、ユーザーに商材活用のイメージや価値を十分に伝えられていないかもしれません。
ニールセン社の調査によれば、ユーザーはファーストビューに多くの時間を費やしており、スクロールするにつれて離脱率は高くなると判明しています。つまり、スクロールが必要なほど長いページだと、そもそも読まれない可能性が高いとわかります。
そこで有効となるのが動画広告です。動画広告を活用すれば、15秒程度の短い時間で商材の魅力や使い方を効果的に伝えられます。動画広告を視聴したユーザーは十分な興味関心を高めたうえで、WebサイトやLPに遷移できるため、コンバージョンにつながる可能性が高いと言えるでしょう。
動画広告の種類
動画広告と一口に言っても、配信先や配信タイミングで主に以下3つの種類に分類できます。
インストリーム広告 | 動画の開始前や再生中、終了後に配信 |
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インバナー広告(アウトストリーム広告) | Webサイトやアプリの広告枠に配信 |
インリード広告(アウトストリーム広告) | WebサイトやSNSなどのコンテンツの間に配信 |
それぞれの種類について見ていきましょう。
インストリーム広告
インストリーム広告とは、動画の開始前や再生中、終了後に配信する動画広告です。動画コンテンツの一部として表示されるため、ユーザーの興味関心を惹きやすい特徴があります。インストリーム広告は、主に再生から数秒でスキップできる「スキッパブル広告」とスキップができない「ノンスキッパブル広告」の2種類に分類されます。
最も一般的な動画広告の種類ですが、「本当にCTAボタンはクリックされるの?」と疑問に思う方もいるでしょう。
HubSpotの調査によれば、42%の人がインストリーム動画広告を「ほとんどクリックしない」と答えている一方、39%が「週に1回以上クリックする」と回答。さらに、38%が「インストリーム広告で見た商材を購入した経験がある」と回答しているのです。この調査結果からも、インストリーム広告はコンバージョンに貢献する可能性の高い動画広告だと言えます。
インバナー広告(アウトストリーム広告)
インバナー広告とは、Webサイトやアプリの広告枠に配信する動画広告です。音声はデフォルトでオフになっていますが、動画を見ない層やSNSを使わない層にリーチできるという特徴があります。インストリーム広告とは異なり、視聴体験を邪魔しないため、ユーザーに嫌われにくい点もメリットでしょう。
その一方で、ユーザーの興味関心を独占できない性質上、コンバージョン率は低い傾向にあります。この点を踏まえると、インバナー広告はブランディングや認知度の向上目的としたケースに向いています。
インリード広告(アウトストリーム広告)
インリード広告とは、WebサイトやSNSなどのコンテンツの間に表示される動画広告です。ユーザーの画面に広告が表示された瞬間、動画再生が開始されます。インリード広告もまた、インバナー広告と同様にユーザーのコンテンツ体験を邪魔しないため、広告への嫌悪感を起こしにくいという共通点があります。
一方、インバナー広告はユーザーがページを開くと自動再生されるのに対し、インリード広告はユーザーがページをスクロールして画面に広告が表示された瞬間に自動再生されるという違いがあるのです。
オーガニックコンテンツと自然に調和でき、動画の自動再生でユーザーの興味関心を集められる点を踏まえると、認知獲得やコンバージョンに適していると言えるでしょう。ただし、音声オフで再生されるため、冒頭部分で興味を引くクリエイティブの作成やキーメッセージを打ち出すなどの工夫が必要です。
動画広告が配信できる代表的な媒体
動画広告を運用する際は、各配信媒体の特徴を理解したうえで、自社に最適な媒体を選ばなければなりません。ここからは、動画広告を配信できる代表的な6つの媒体を解説します。
- YouTube
- LINE
- アドネットワーク(GDN,YDA)
- アプリ
YouTube
最も人気の配信媒体といっても過言ではないのがYouTubeです。Wyzowlの調査では、動画マーケティング担当者の90%が「YouTubeで動画マーケティングを実施している」と回答。YouTubeでは、インストリーム広告やアウトストリーム広告、インフィード動画広告などさまざまなフォーマットの動画広告を配信できます。
出典:YouTube
YouTubeの魅力は、幅広いユーザー層にリーチできることでしょう。YouTubeは若い世代は当然ながら、45〜64歳の75%が視聴しています。また、スマートフォンやタブレットなどの個人デバイスに加えて、コネクテッドTVを通じて家族やパートナーと一緒にテレビ画面で視聴する人も増えています。YouTubeによれば、視聴者は「YouTube で目にしたものを購入する可能性は通常の倍になる」、視聴者の70%以上が「YouTubeで新たなブランドを発見している」と回答。世代を問わない巨大プラットフォームになっているため、業界や商材を問わず幅広い業種におすすめです。
関連記事:YouTube動画広告の出し方を徹底解説!種類や手順、効果的に出すポイントは?
動画マーケティング担当者の67%が、「成果を出すのに有効な動画プラットフォームチャネル」と回答するのがInstagramです。国内月間アクティブアカウント数は3,300万を突破しており、重要な顧客接点チャネルとなっています。
Meta社の調査によれば、Instagramは数ある動画プラットフォームの中でも「動画の視聴時間が2位」であると判明。動画を投稿するユーザーも多く、動画広告がオーガニック投稿となじみやすいため、動画広告との相性も抜群です。
出典:ホットリンク総研調べ
ホットリンク総研の調査では、回答者の約46%が「Instagramの投稿を見たことがきっかけで商材を購入した経験がある」と回答。またAnimotoの調査では消費者の4分の1が「ストーリーズの閲覧後に商材購入の経験がある」と回答しています。
出典:Instagram
ユーザーの60%が「広告を気にせず楽しんでいる」と回答しているように、関連性の高い広告が表示される「Instagramの広告配信機能」と「エンタメ性の高いコンテンツ提供」により、Instagram広告自体がポジティブなイメージに捉えられていることが伺え、ユーザーの購買意欲が高まりやすいことが推測できます。Instagram動画広告の主な配信面は、ユーザーのフィードやストーリーズ、リール、発見タブです。
関連記事:【2023年】Instagram動画広告の種類・費用などの基本から成功のポイントまで、インスタ徹底解説!
YouTubeの次に、マーケティング担当者の支持を集めるのがFacebook。総務省の調査によれば、Facebookの利用率が最も高いのは30代で45.7%、次いで40代の41.4%です。一方、10代の利用率は19%と各年代で最も低くなっています。
Facebookの特徴は、高精度のターゲティングです。Facebookは月間利用者数20億人以上と膨大なユーザーデータを保有し、そのデータを活用して、自社と関連性の高いユーザーに効率よく広告を配信できます。
出典:Facebook
また、Facebookは実名登録制が原則のため、ユーザーの本名や年齢、居住地、勤め先などのプロフィール情報に基づいた広告配信が可能。Facebook動画広告のフォーマットは、フォード・ストーリーズ・インストリームの3種類です。
関連記事:【2023年最新】Facebook動画広告の種類・サイズ・課金方式などの基本から成功のポイントまで徹底解説!
LINE
LINE広告は、月間9,300万人が利用するLINEで配信する広告です。国内人口の約73%がLINEを活用しており、ほかのSNSやWebサービスではリーチが難しい50歳以上や普段SNSを使用しない層にも広告配信できます。メインターゲット層以外と接点を構築できるため、幅広く動画広告を配信するとよいでしょう。
LINE社が2020年に発表したレポートでは、コロナ禍による全国的な外出自粛期間の影響もあり、動画広告のインプレッション数やクリック率、完全視聴率などが上昇しています。
LINEの動画広告の配信面は、ユーザーのタイムラインやSmart Channel、LINEニュース、LINEマンガなどのLINEファミリーサービスのほか、提携先の外部アプリにも配信可能。Facebook広告と同様に、ユーザーの登録情報や行動履歴、類似ユーザーなどをもとに精度の高いターゲティングができるため、効率よく自社と関連性の高いユーザーにリーチできるでしょう。
関連記事:【2023年最新】LINE動画広告の種類・費用などの基本から成功のポイントまで徹底解説!
アドネットワーク(GDN,YDA)
アドネットワークとは、広告配信できる複数のWebサイトやアプリケーションなどを集めた広告配信ネットワークです。アドネットワークを活用すれば、複数媒体に動画広告をまとめて配信できます。
主なアドネットワークは、GDN(Googleディスプレイネットワーク)とYDA(Yahoo!ディスプレイ広告)の2つ。GDNの場合、Googleが保有するYouTubeやGmailなどのサービスに加えて、ライブドアブログや食べログなどの提携先サイトに配信可能。YDNは、Yahoo!ニュースやYahoo!知恵袋などのYahoo!JAPANが提供するサービス、クックパッドやアメーバブログなどの提携サイトに配信されます。
出典:クックパッド
GDNは個人サイトなど幅広いメディアに配信するのに対し、YDNは信頼性の高い法人メディアを中心に配信するという違いがあります。コンテンツを閲覧しているユーザーと接触できるため、認知度の拡大やブランディングに向いています。
アプリ
SmartNewsやグノシーなど多数のユーザーを抱えているアプリでは、独自の広告枠を提供しています。アプリの動画広告は、ユーザーが該当ページを開くと自動的に広告が再生され、タップすると全画面再生される仕様です。
出典:SmartNews
ヘッダーなどのアプリの目立つ部分に掲載されるため、認知獲得やブランディングに向いています。
動画広告の制作・出稿・運用の流れ
動画広告のメリットや出稿媒体の特徴を見てきたところで、ここからは制作から出稿、運用までの流れを見ていきましょう。
- 目的・KPIを設定
- 媒体選定
- 制作
- 効果検証・改善運用
目的・KPIを設定
まずは経営課題やマーケティング全体戦略から逆算して、動画広告の目的とKPIを設定します。明確な目的・KPIを設定すれば、ターゲットや最適な媒体が判明するためです。
例えば、売上げが低迷している場合、動画広告で新しい顧客を開拓し、コンバージョン率130%向上を目指すなどが目標になります。目標とKPIを設定し、経営陣からのコミットメントを得ましょう。
媒体選定
動画広告の配信媒体によって、特徴やユーザーの特性は大きく異なります。例えば、Instagram動画広告は若年層をターゲットにしたコンバージョン目的の運用に向いているのに対し、インリード広告形式で幅広い層のユーザーにリーチできるLINEは認知獲得やブランディングに向いているという違いがあります。
各媒体の特性やユーザー特徴を理解したうえで、自社に最適な媒体を選定しましょう。
制作
動画広告の制作においては、初めの数秒でユーザーの興味関心を惹くクリエイティブ制作が重要です。
株式会社ジャストシステムの調査によると、YouTubeの動画広告を「スキップしなかったことがある」と回答したのは43.4%であり、その理由として「インパクトのある映像に引き込まれたから」と答えた人が46.8%、「意外な演出に好奇心を刺激されたから」と答えた人が38.9%に及びました。
出典:株式会社ジャストシステム「動画広告に関するアンケート」
この調査結果を踏まえると、動画の冒頭で強いインパクトを与えたり、ユーザーの課題や悩みに共感し興味関心を惹いたりする演出が大切だとわかります。初めて動画広告を出稿するため、自社でクリエイティブの企画・制作が難しい場合は、外部の専門家への依頼を検討しましょう。
出稿
クリエイティブを制作したら、ターゲティングや課金形式を設定して、動画広告を出稿します。動画広告の主な課金方式は下記表のとおりです。
費用対効果を高めるためにも、自社に適した課金形式を選択しましょう。
効果検証・改善運用
動画広告は出稿して終わりではありません。運用しながら、定期的な効果測定をもとに、PDCAを回し続ける必要があります。例えば、CTAの変更やブランドロゴの表示位置、クリエイティブサイズの変更などの小さな要素の変更が広告効果に大きな影響を与える可能性は高いです。動画広告を配信したら、定期的にクリエイティブの改善に取り組み、効果を高めましょう。
動画制作・運用の流れについて詳しくは、以下の記事でご紹介しています。
関連記事:動画広告制作の5ステップを解説!作り方のコツや動画広告制作に強い会社5選も合わせてご紹介
動画広告の成果を最大化するポイント
最後に動画広告の成果を最大化する2つのポイントをご紹介します。
広告の遷移先での動画活用
動画広告の目的は、あくまでも集客や認知獲得であり、広告からコンバージョンへつなげるためには遷移先のWebサイトやLPの最適化が欠かせません。動画広告の費用対効果を高めるためにも、出稿前に遷移先の最適化に取り組みましょう。
出典:Nielsen Norman Group「How Long Do Users Stay on Web Pages?」
また広告だけではなく、遷移先のWebサイトやLPにも動画を設置するのがおすすめです。ニールセン社の調査によれば、ユーザーはサイト訪問から10〜20秒で有益性を感じられなければ離脱すると判明しています。そのため、ページのなるべく上部に動画を設置し、ユーザーの興味関心を惹いたうえで、商材理解や購買意欲を促進をするとよいでしょう。
また動画広告とWebサイト・LPの間に、動画を使ったクッションページを設置するという手法もあります。
総合住宅メーカーのトヨタホーム東京は、Facebook広告経由のコンバージョン率を改善するため、クッションページに「アンケート形式のインタラクティブ動画」を設置。ユーザーは動画内の質問にタップして回答することで、自身に必要な情報を得られる仕様です。この施策により、ユーザーにトヨタホーム東京の特徴を理解してもらったうえで、来場予約ページや資料請求ページといったLPに誘導できるため、コンバージョン率や展示場での成約率の向上に期待できます。
特に、FacebookやInstagramは動画と相性がよいため、動画広告の遷移先にも動画を設置することで効果の最大化を見込めます。
関連記事:Facebook広告の「クッションページ」にインタラクティブ動画を活用!動画で魅力を訴求し、CVR&成約率向上へ。
動画マーケティングに強いパートナー企業を選定
動画広告で成果を出すには、KPI設計や媒体選定、企画、クリエイティブ制作・運用など実施するべきことが多々あります。動画広告への取り組みが初めての場合は、外部パートナーへの依頼を検討してみましょう。社内に動画マーケティングに関するノウハウがない場合は、まずはプロに運用代行依頼をしたほうが、一連の流れの把握や成果を出せる確率が高まります。
関連記事:【2023年最新】動画マーケティング会社の厳選5社を紹介!選ぶポイントや比較表つき
まとめ
テキストや静止画中心の広告と比較すると、動画広告は訴求力と情報伝達力に優れているため、認知獲得やコンバージョン数の向上、ブランディングなどさまざまな効果に期待できます。しかし、単に動画広告を配信するだけでは期待した成果にはつながりません。まずは目的やターゲットを明確にし、自社に有効な施策なのか判断しましょう。
また、動画広告の運用で成果を最大化するには、遷移先にも動画を設置して、ユーザーの興味関心を維持しながら商材理解や購買意欲を促進することが有効です。初めて動画広告を出稿する際は、クリエイティブの制作から運用にまで対応している専門家への依頼も検討してみてください。
執筆者
黒谷 純子
MIL株式会社 マーケティング
大学卒業後、編集プロダクション等を経て、人材サービス企業のマーケティング職に従事。2021年3月よりMIL株式会社に入社し、現在は自社サイトやMILblogの企画・ディレクション・執筆等を担当している。
Twitter : https://twitter.com/MIL29292841