コンバージョン率向上を目的として動画広告を活用する企業が増加し、動画広告市場は急速に拡大しています。Wyzowl社の調査によれば、91%の企業がマーケティング戦略に動画を活用しているとのこと。動画広告にはどのようなメリットがあり、どのように活用すればコンバージョンを最大化できるのでしょうか?
動画広告の最大のメリットは、潜在顧客との「接点構築」から「商材理解・コンバージョン」までシームレスに進められる点です。動画広告は、視覚と聴覚に訴求して商材の魅力を伝えられるため、WebサイトやLPへの訪問といったネクストアクションを効果的に促進します
従来のWeb広告の成果が伸び悩んでいる、あるいは新たな打ち手を開拓したいという方にとって、動画広告は最適なソリューションかもしれません。この記事では、動画広告のメリットとデメリット、そしてコンバージョンを最大化する方法について詳しく解説します。
動画広告とは?
動画広告とは、SNSやウェブサイト、インターネット動画配信サービスなどに配信される動画ファイル形式の広告です。テキストや静止画中心の従来のWeb広告に比べ、映像と音声で情報を伝えられるため、ブランド認知の向上や商材理解の促進、エンゲージメント率の向上などに高い効果を発揮します。
動画広告の代表的な種類は、「インストリーム広告」と「アウトストリーム広告」の2つです。インストリーム広告は、動画コンテンツの再生前、再生中、再生後に配信される広告であり、視聴者の関心を引き付けやすいというメリットがあります。一方、アウトストリーム広告は、Webサイトの広告枠など動画コンテンツ外に配信される広告であり、広告主のニーズに合わせて配信場所を選択できます。
動画広告と静止画バナー・記事広告との違い
動画広告は、映像や音でユーザーの関心を素早く引きつけ、ストーリーを持たせることで商材の魅力を効果的に伝えられます。スタンフォード大学のマーケティング学部教授Jennifer(ジェニファー)氏によれば「ストーリーは事実の列挙より22倍も高い説得力を持つ」とのこと。短時間でのストーリーテリングに優れた動画広告なら、ユーザーと感情的なつながりを持つことができ、理解度や購買意欲の向上にも寄与します。
一方、静止画バナーや記事広告は、制作費が安く短時間で作成できるメリットがありますが、伝えられる情報に限りがあり、商材の魅力を十分に訴求できません。また、ユーザーの注意を引きにくく、印象に残りづらいというデメリットもあります。
動画広告を利用することで、サイトやLP経由のコンバージョンの獲得やクリック単価の改善を見込めるでしょう。
動画広告市場の拡大とその背景
ビジネスシーンでの動画活用が増え、動画広告市場は急速に拡大しています。電通による「2022年 日本の広告費」によると、2023年には動画広告市場が前年比115.7%増の6,852億円に達する見込みです。また、サイバーエージェントの調査によれば、スマートフォン向け動画広告の需要は高く、動画広告全体の83%を占めるとのこと。
出典:サイバーエージェント「サイバーエージェント、2022年国内動画広告の市場調査を実施」
この急速な拡大の背景には、多くのユーザーがスマートフォンやパソコン、タブレットといった自身の端末を使用して動画コンテンツを消費するようになったことが挙げられます。総務省の調査によれば、平日の全年代の「動画投稿・共有サービスを見る」平均利用時間は43.3分、年代別にみると10代は89.3分、20代は83.2分、30代は43分も動画投稿サービスを見ているのです。
総務省の調査をもとに作成
さらに、動画の新しい視聴習慣として、コネクテッドTV(CTV)も注目すべきです。コネクテッドTV(CTV)とは、インターネット回線に接続されたテレビであり、自宅やオフィスで動画コンテンツを視聴するために利用されます。Googleによれば、2021年3月時点で国内月間2,000万人以上がテレビでYouTubeを視聴しているとのこと。
動画市場は今後も拡大すると予測されています。早めに動画広告を活用しノウハウや知見を蓄積することで、自社のビジネスを成長させるための新たな手段が開けるかもしれません。
動画広告のメリット
続いて、動画広告が企業と消費者にもたらすメリットを見ていきましょう。
企業側の動画広告のメリット
企業が動画広告を使うメリットは以下の通りです。
- 商材理解の促進
- コンバージョン率の向上
- 潜在層の獲得
ここからは、各メリットの詳細を解説します。
商材理解の促進
テキストや静止画主体のWeb広告は、一度に伝えられる情報量に限りがあるため、認知に加えてユーザーの「商材理解」までをも促進することは難しいでしょう。その結果、コンバージョン率が悪くなり、広告費が無駄になることも。しかし、動画広告であれば、商材と広告クリエイティブのギャップを埋め、ユーザーの商材理解を深められます。
たとえば、プロジェクト管理ソフトウェアを提供する企業が「直感的な操作性を訴求したリスティング広告」を配信したとします。しかし、テキストのみの表現になるため、遷移先のLPで操作性の魅力を明確に説明していなければ、広告で提示した価値を伝えきれず、リードの期待と製品体験の間にギャップが生じ、離脱が生じてしまうのです。
出典:idearockets「A Video Is Worth 1.8 Million Words」
Forrester社の調べによると、1分間の動画に含まれる情報量は180万語に相当するとのこと。また、脳に伝わる情報の90%は視覚であり、視覚はテキストの6万倍の速さで処理されるため、動画広告はユーザーの商材理解を助けます。
さらに、動画は記憶に残りやすいことも分かっています。テキストは全体の10%しか覚えられないのに対し、動画で見た場合は95%も覚えられるとのこと。これらの調査結果を踏まえると、動画広告をうまく活用すれば、ユーザーの商材理解の促進や想起率の向上を見込めるといえます。
コンバージョン率の向上
Wyzowlの調査によると、消費者の96%が「商品説明の動画を見た後に購入したことがある」と回答しています。動画広告を利用すれば、ユーザーは商材について十分に理解したうえでLPに遷移できるため、期待値とLPの内容のミスマッチが原因で離脱するユーザーを減らせます。結果的に、コンバージョン率の向上や顧客獲得単価の改善へとつながるわけです。
潜在層の獲得
リスティング広告をはじめとする顕在層向けの施策は、比較的早く成果を出せるため、多くの企業が参入しています。しかしながら、限られた顕在層の取り合いとなるため、成果が頭打ちになるリスクも高いです。
また、海外の著名なマーケターWiemer Snijders氏とCharles Graham氏は書籍『Eat Your Greens』の中で、ロイヤルカスタマーの購入頻度は多くないため、ブランドの成長のためには多数の潜在顧客を獲得し、ロイヤルカスタマーに転換する施策が重要だと述べています。
いくつかの調査で、動画広告は潜在層の獲得に効果的であることが分かっています。たとえば、ANIMOTOの調査によれば、消費者がのちに購入するブランドを発見する方法の第1位は動画広告であると判明。同様に、Meta社の調査では、Instagramユーザーの81%が「Instagramで新たな商品サービスを発見」し、80%が「商品を購入するかどうかの決断をしている」と回答しています。
出典:Meta Facebook IQ「How Instagram Boosts Brands and Drives Sales」
また、FacebookやYouTubeなどの主要SNSは高精度のターゲティング機能を備えており、年齢や性別、居住地、趣味、行動履歴などの情報をもとに、潜在的なニーズを持つユーザー層にリーチできます。たとえば、Instagramのアルゴリズムはグローバル36億人分のユーザーデーターを学習することで、ターゲットユーザーに加え、ブランドを気に入る確率の高いユーザーにも広告配信ができるのです。
このようにSNSで動画広告を配信すれば、多くの潜在顧客との接点構築から商材理解の促進までシームレスに行えるため、コンバージョン数の増加が見込めます。
ユーザー側の動画広告のメリット
企業だけではなく、ユーザーも動画広告のメリットを得られます。動画広告を見ることで、ユーザーは商材の使用方法や活用シーンを映像や音声で簡単に理解できます。長文の記事を読んだり、SNSをスクロールしたりする手間が省け、時間の節約もできるでしょう。
また、主要SNSの高精度なアルゴリズムにより、ユーザーが興味関心のある動画広告が配信されるため、新たなブランドを発見できます。このことは、先にご紹介したAnimotoの調査結果でも証明されています。
出典:Twitter「Instagram マーケティング JP」
特にInstagramでは、音楽やエフェクトを使用したエンタメ性の高い動画広告が多く、楽しみながら商材の理解を深められます。実際に、ユーザーの60%以上が「広告を楽しんでいる・気にしない」と回答。Wyzowlの調査によると、消費者の91%は「2023年は企業発信の動画をもっと見たい」と回答しており、動画コンテンツは消費者にも受け入れられていることが伺えます。
動画広告のデメリット
動画広告には多くのメリットがある一方で、デメリットもあります。デメリットも把握したうえで、動画広告を活用するのかどうかを検討しましょう。ここからは、動画広告のデメリットを企業側とユーザー側に分けて解説します。
企業側の動画広告のデメリット
企業が動画広告を使うデメリットは以下の通りです。
- コストがかかる
- クリエイティブの改善が難しい
- 効果測定が難しい
各デメリットの詳細を見ていきましょう。
コストがかかる
動画広告のクリエイティブ制作には、ある程度の費用と時間がかかります。たとえば、テレビCM並みのクオリティを目指す場合、カメラマンや構成作家、ディレクター、役者などの様々な人件費が発生します。さらに、機材費用や編集作業なども考慮しなければいけません。
解決策としては、動画広告の目的やターゲット層を明確にし、必要な要素に絞ってクリエイティブを制作する、もしくは大きな人件費や機材費用が発生しないアニメーションを活用することが挙げられます。
また、自社に制作ノウハウがない場合は、外部に委託することが望ましいです。事前に費用やクオリティについて十分な情報を収集し、適切なパートナーを選定しましょう。
クリエイティブの改善が難しい
リスティング広告やディスプレイ広告などのテキスト・静止画を中心としたWeb広告には、効果検証と改善がしやすいというメリットがあります。しかし、構成作家や役者など多くの人が関与する撮影が必要な動画クリエイティブの制作や、高度な動画編集が必要な場合、大幅な修正やスピーディーな検証が難しいでしょう。このデメリットを防ぐためには、綿密に設計されたクリエイティブ制作、離脱率やコンバージョン率に影響を及ぼす冒頭とエンディングだけ複数パターンを用意するなどが考えられます。
効果測定が難しい
動画広告は従来のWeb広告と同様に、インプレッション数やクリック率、視聴回数など基本的な項目を測定できますが、動画広告を見るユーザーにはスキップする人や数秒だけ見る人もいるため、表面的な数字だけで広告効果を判断するのはおすすめしません。
たとえ数秒でスキップしたユーザーでも、その動画広告が印象に残っていて将来的に購入することもあります。また、数字上では広告を全編視聴したように見えても、実際にはながら見をしていたり、コンバージョンにつながらなかったりすることもあるでしょう。
単にインプレッションや動画視聴数、平均視聴率などの数字だけで判断するのではなく、それらの数字からユーザー心理や行動を想像し、動画広告の運用を行うことが重要です。
しかし、動画広告のノウハウが蓄積されていない企業や経験の浅い担当者では、データからユーザー心理や行動を判断するのは容易ではないため、専門会社への外注も選択肢に入れるとよいでしょう。
ユーザー側の動画広告のデメリット
動画広告のデメリットとして、顧客体験に悪影響を与える可能性があることです。たとえば、一定時間もしくは最後まで視聴しなければスキップできない動画広告が繰り返し表示された場合、快適な顧客体験が邪魔されてしまい、ブランドに嫌悪感を抱く可能性もあります。
Meta社によると、動画プラットフォーム全体で「広告体験に不満がある」と回答したユーザーは60%以上にもなります。初めて動画広告を出稿する場合は、動画との相性が良く、動画広告に対して好意的なユーザーが多いInstagramで出稿するのがよいかもしれません。
動画広告のコンバージョンを最大化する4つのポイント
それでは、どのようにしたらコンバージョンの最大化につながるのでしょうか? 動画広告を出稿する際は、下記4つのポイントを意識して、コンバージョン数の最大化を目指しましょう。
- 最初の5秒で惹きつける(離脱防止)
- 媒体選定&特性に合わせたクリエイティブ
- 広告の遷移先としての動画活用
- 動画広告運用に強いパートナー企業の選定
ここからは、それぞれのポイントについて解説します。
最初の5秒で惹きつける(離脱防止)
近年の調査によると、スマートフォンの普及により、人間の情報処理能力速度は2001年の平均値0.3秒から0.03秒まで短縮されました。動画広告を見続けるかどうかの判断は、一瞬のうちに行われるということです。そのため、動画広告の冒頭で視聴者の興味を惹きつけなければいけません。
たとえば、冒頭でキーメッセージやユーザーインサイトを反映させる、音楽やナレーションを利用するなどが効果的です。Googleは、数多くの企業のYouTube動画広告を支援した経験から、効果的な広告クリエイティブに求められる4つの要素として「ABCDフレームワーク」を提唱しています。
要素 | 推奨される作成方法 |
---|---|
Attract(引き込む) | ・被写体をアップで使用する ・最初の5秒で2つ以上のショットを入れる ・人物を登場させる場合は、その人物を映した場面から始め、できるだけ直接視聴者に語りかける。 |
Brand(ブランド認知) | ・最初の5秒で商品やブランドを紹介する ・ロゴを表示する ・ロゴの表示位置は中央から左に置く |
Connect(ストーリーと感情をつなぐ) | ・感情に訴える手法を活用する ・ブランドに合った手法を使用する ・人物をストーリーの中心に据え、広告の冒頭で人物を登場させる |
Direct(アクションへ誘導する) | ・オファーや行動を促すフレーズを最初に提示する ・切迫感やお得感を与えるオファーを行う ・具体的な行動を促すフレーズを使用し、行動を起こすように促す |
これはサントリーウエルネスのYouTube広告です。この動画は下記の通り、ABCDフレームワークの各要素を抑えています。
要素 | 概要 |
---|---|
Attract(引き込む) | ・直接視聴者に語りかける人物の登場 ・5秒以内に2つ以上のショット |
Brand(ブランド認知) | ・最初の5秒で商品やブランドの紹介 ・ロゴの表示 |
Connect(ストーリーと感情をつなぐ) | ・ペルソナに合った人物を主役にしたストーリー展開 ・人物が視聴者に問いかけることで、自然と最後まで動画を視聴できる工夫 |
Direct(アクションへ誘導する) | ・お得感のあるオファー ・動画終了後に数秒の余白を設けて、ユーザー行動を促す |
ABCDフレームワークは、YouTube動画広告に特に効果的ですが、InstagramやTikTokなど他媒体でも参考になるでしょう。クリエイティブ作成時には、このフレームワークを意識して、コンバージョンを促す動画広告を作成しましょう。
媒体選定&特性に合わせたクリエイティブ
動画広告を出稿する際には、媒体選定が非常に重要です。媒体によって、ユーザー属性や特性が異なるため、自社のターゲットに合わせた媒体を選定しましょう。下記は、主なSNS媒体のユーザー特性をまとめた表です。
出典:以下それぞれのページを参照
YouTube、Facebook、Instagram、TikTok、Twitter、LINE
たとえば、若年層にアプローチする場合は、10~20歳代の若年層の7割以上が利用するInstagramがよいでしょう。一方で、Facebookは中高齢層が多く、30代から40代の層にアプローチする際に有効です。
また、媒体の特性に合わせたクリエイティブ制作も欠かせません。YouTubeでは動画の再生前後もしくは途中に広告を配信できるため、ストーリー性のあるクリエイティブがに向いています。一方、InstagramやTikTokではユーザーがテンポよくスワイプしてコンテンツを閲覧するため、冒頭でユーザーの心をつかむ工夫が必要です。
自社のターゲットを明確にし、ターゲットがどのようなチャネルで情報収集しているのかを特定した上で、媒体選定とクリエイティブ制作に注力しましょう。これによって、より効果的な動画広告の配信が可能になります。以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:【2023年最新】SNS動画広告の媒体一覧と特徴を詳しく解説!媒体選定や成果最大化のポイント付き
広告からの遷移先での動画活用
動画広告を活用すれば多くの潜在顧客を集客できますが、集客とコンバージョンは別です。遷移先のWebサイトやLPでユーザーの興味関心を維持しつつ、「商材理解の促進」や「購買意欲の醸成」ができなければ、コンバージョンにつながりません。
コンバージョン率を高めるためには、広告のみを動画にするのではなく、LPに動画を活用したり、動画のクッションページの活用を検討しましょう。
<LPのファーストビューやサイト上部での動画活用>
従来のLPは情報が多くなりがちで、スクロールが必要な縦長ページが一般的です。ニールセン社の調査によれば、ユーザーがスクロールするにつれて離脱率は高くなることが判明。また、株式会社WACULの調査では、縦長LPのコンバージョン率は低く、サービス名・商材の概要・CTAをまとめたファーストビュー完結が最適であるとわかります。
出典:Nielsen Norman Group「Scrolling and Attention」
ファーストビューやサイト上部で商材の魅力をあますことなく伝えるためには、動画が役立ちます。膨大な情報量を、分かりやすく魅力的に伝えられる動画を活用すれば、コンバージョン率の向上を見込めるでしょう。
シェーン英会話は、「子ども英会話」の無料体験レッスン数の増加を目的として、Webサイトにインタラクティブ動画を設置。インタラクティブ動画を通すことで、テキストや画像での訴求が難しい「レッスンの楽しげな雰囲気」を伝えられました。結果、インタラクティブ動画の「接触者」は「非接触者」に対し、コンバージョン率が5倍高くなるという成功を収めたのです。
関連記事:インタラクティブ動画接触者のCVRは非接触者の約5倍に!Webサイトからの「無料体験レッスン申込」を促進
<クッションページでの動画活用>
LPの直帰率が高い場合は、動画を設置したクッションページを挟むのも有効です。クッションページとは、LPの手前に表示するページであり、潜在層の興味関心を高める目的があります。
株式会社Greenspoonは、サブスクリプション型の定期便で「野菜」が冷凍のスープ・サラダ・スムージーとなって毎月自宅に届くという市場にはない新しいサービスを提供しています。同社は、日本人の食品のEC化率が低く、また「GREEN SPOON」が新しい価値の商品であるため、商品内容や利用方法を説明するために多くの説明が必要であり、新規顧客の獲得に課題を抱えていました。
従来はアンケート形式のクッションページを運用していましたが、テキストと静止画のみのコミュニケーションでは商品の魅力や必要性を効果的に伝えられないと感じ、ユーザーが動画をタップして視聴内容を選べるインタラクティブ動画を導入。
関連記事:LPへの遷移率が約2倍!SNS広告のクッションページにアンケート型のインタラクティブ動画を活用
動画で商材の魅力を訴求しつつ、顧客が能動的に商材を理解できるようになった結果、既存のクッションページと比較して、インタラクティブ動画設置のクッションページの遷移率は2倍という成功を収めています。
動画広告運用に強いパートナー企業の選定
PDCA(Plan-Do-Check-Act)サイクルは、マーケティングや広告運用で効果的な問題解決・継続的改善を行うための手法です。計画、実行、評価、改善を繰り返すことで、マーケティング施策の精度を高められます。
動画広告を運用する際も、広告のターゲティングや配信時間帯、クリエイティブなどの要素をPDCAサイクルに乗せて、改善することが重要です。しかし、初めて動画広告を運用する場合は自社内にノウハウや知見がないため、PDCAを効果的に回すことが難しいかもしれません。
このような場合は、パートナー企業への依頼もおすすめです。広告運用の経験と専門知識を持つ企業であれば、PDCAサイクルを回すために必要なデータ分析や改善提案を行うことができます。自社内でPDCAを回すためのリソースを確保することが難しいといった場合にも、パートナー企業に依頼することで、効率的にPDCAサイクルを回すことができます。
関連記事:動画広告の運用の流れ&ポイントとは?広告運用会社5選もご紹介
まとめ
動画広告は、映像や音楽でユーザーの興味関心を素早く引き付けることができ、情報伝達力に優れているため、潜在顧客との接点構築から商材理解の促進までを一貫して行えるメリットがあります。結果的に、クリック単価の改善やコンバージョン率の向上が期待できるでしょう。
しかし、遷移先でのコンバージョン率を高めるには、動画のクッションページを広告とLPの間に挟んだり、LPのファーストビューやサイトの上部に動画を設置するなどの工夫も必要です。従来のWeb広告で成果が伸び悩んでいる、あるいはコンバージョン率を高める新たな方法を探しているという方は、動画広告のメリットをうまく活用してみてはいかがでしょうか。
執筆者
黒谷 純子
MIL株式会社 マーケティング
大学卒業後、編集プロダクション等を経て、人材サービス企業のマーケティング職に従事。2021年3月よりMIL株式会社に入社し、現在は自社サイトやMILblogの企画・ディレクション・執筆等を担当している。
Twitter : https://twitter.com/MIL29292841