【2023年最新】LINE動画広告の種類・費用などの基本から成功のポイントまで徹底解説!

【2023年最新】LINE動画広告の種類・費用などの基本から成功のポイントまで徹底解説!

株式会社サイバーエージェントが行った市場調査によると、日本国内の動画広告市場は堅調に伸びを維持し、2025年には1兆465億円に達する見込みです。

中でも、BtoC向けの商材を持つ企業から注目されている媒体が「LINEの動画広告」です。LINEは年齢を問わず幅広いユーザーが活用している上、1日に1回以上利用するユーザーは85%(2021年12月時点)とアクティブ率が非常に高く、更にLINEプラットフォーム上のさまざまな面に配信できるといった特徴があるため、幅広い層へのリーチが期待できます。

ただし動画広告の成果を最大化するには、他のWeb広告と同様に、出稿して終了するものではなく運用や改善施策の取り組みが重要です。当記事では、WebサイトやLPへの流入、またCVRを増やすための施策としてLINE動画広告を検討している方のために、LINE動画広告の種類・特徴や課金方式、出稿手順などの基礎を解説していきます。またその上で、CVR向上のために必要な具体的な施策やポイントを詳しくご紹介します。

動画マーケティング入門ガイド

LINE(ライン)広告の媒体特徴

SNS広告にも様々な種類がありますが、その中で「LINE広告」にはどのような特徴があるのでしょうか?

以下では、「プラットフォーム」「強み」「広告配信面」「具体的な効果」「運用」の5つのポイントから、LINE広告の媒体特徴を解説します。

LINEのプラットフォームとしての特徴

LINE広告とは、LINE株式会社が提供する運用型広告のプラットフォームです。LINEは全世界で利用されており、海外の月間アクティブユーザーは1億9,400万人(2022年11月時点)、国内では9,300万人と非常に多くの利用者を保有。NTTドコモモバイル社会研究所が行った調査では、LINEは全年代での利用率が高く、特に30代までは利用率が90%以上という結果も出ています。

動画広告 LINE_Social Media Lab「2023年3月更新!性別・年齢別 SNSユーザー数

出典:Social Media Lab「2023年3月更新!性別・年齢別 SNSユーザー数

LINE広告の強み

LINE広告には、以下の独自の強みがあります。

  • ①年齢や性別を問わず幅広いユーザーへ広告配信ができる
  • ②新規顧客にも既存顧客にもアプローチできる
  • ③コンバージョン効果が高い

LINE内では、新規顧客へのアプローチはもちろん、すでに友だち登録をしているユーザーへのアプローチも可能です。友だち登録をしてくれたユーザーにとって、メリットの高いまたは興味の高い配信を行うことができれば、成果もさらに高められると考えられます。

また、LINEには購買意欲の高いユーザーが集まり、コンバージョンにつながりやすいという特徴があります。2021年にLINEが実施した調査によると、「新しい商品・サービスはすぐに試してみるほうだ」の質問に対して22.8%のLINE NEWSユーザーが「はい」と回答。一般生活者18.5%と比較すると、LINE NEWSユーザーは消費行動に活発な傾向にあると言えます。LINE NEWSは月間PV数154億を越えるサービスでもあるため、LINE広告を通じ多くのユーザーにアプローチすることで消費行動を促進し、コンバージョンへつなげられる可能性も高いでしょう。

LINE広告の広告配信面

広告の配信は「広告配信面」「クリエイティブ」「広告配信機能」を掛け合わせて行います。自社の商材やターゲットに合わせたLINE内のサービスや広告のクリエイティブを選んで出稿可能です。

LINE広告での配信面、クリエイティブの種類、広告配信機能は以下を参考にしてください。

動画広告 LINE_LINE株式会社「LINE Business Guide 2023年4月-9月期

出典:LINE株式会社「LINE Business Guide 2023年4月-9月期

LINE広告は、リアルタイムで広告の配信設定を変えられる「運用型広告」です。広告配信後にデータの分析、検証などのPDCAを繰り返し、成果を最大化します。

LINE動画広告のメリット

幅広い年齢層の目に触れさせることが可能なLINE広告では、静止画広告だけでなく「動画広告」の配信もできます。LINEに動画広告を配信することで、静止画の広告と比較して、以下の2つのメリットが得られます。

  • 多くの情報を動画内に取り入れられる
  • デザインや表現の幅が広げられる

それぞれのメリットについて順に解説していきます。

多くの情報を動画内に取り入れられる

LINEの動画広告は静止画広告の配信枠よりも、大きめの枠に表示されます。表示される枠が大きければその分、表現の幅も広くなり、多くの情報量を広告枠の中へ含めやすくなります。

また動画は、テキストと画像で構成される静止画よりも、さらに音声や動きを取り入れているため、ひとつの広告で多くの情報を伝えられるのが特徴です。15秒の動画を1枚1枚の静止画に分解すると、約450枚もの情報量に相当するとも言われています

情報を伝えやすい特徴を持つ動画を、より分かりやすく見やすい大きな面で配信することによりユーザーの注目を集められ、マーケティング成果も期待できるのではないでしょうか。

デザインや表現の幅が広げられる

静止画広告の場合、文字数や全体のクリエイティブに対するテキスト量が制限されるといった制約が入るのに対し、LINE動画広告にはそのような制約はありません。時間制限(尺)はあるものの、表現量が静止画よりも幅が広げられると考えられます。

LINE動画広告と相性の良い商材

LINEは日常的に使われるコミュニケーションアプリのため、隙間時間に活用するユーザーが多いという特徴があります。1日のメッセージ送信回数が1〜10回という調査結果からも、頻繁に使われている様子がわかります。

幅広い年齢層のユーザーがおり、隙間時間に活用されやすいという特徴から、LINEと相性の良い商材の特徴は以下の2点だと考えられます。

  • 年齢を問わず幅広いユーザーへリーチさせたい商材
  • 購入や契約までの検討期間が短い商材

これらの特徴を兼ね備えた商材は、例えば、化粧品や健康食品、アパレルといった消費材や、ゲームアプリ、コミックなどのエンターテイメント商材です。これらの商材はどれも年齢を問わず幅広い層にニーズがあり、また低価格帯の商材が多いため購入へのハードルが低く、隙間時間にすぐに購入しやすいといった特徴を持っています。

動画広告 LINELine for Business「【LINE広告】クリエイティブの制作│配信面やサイズについて」2

出典:Line for Business「【LINE広告】クリエイティブの制作│配信面やサイズについて」

逆に高価で購入の検討期間が長いもの、例えば不動産関連商材といったものは、LINE広告とは相性が良くないと言えるでしょう。

一方で、LINE広告への掲載を不許可とするものや掲載時に注意が必要な商材も中にはあります。例えば、ギャンブルやアダルトに関連する商材などはLINE掲載を禁止されていたり、アルコール類の飲料商材などは掲載時の文言表現に注意が必要な商材です。

LINE動画広告配信の計画の前段階で、自社商材とLINE媒体との相性はもちろん、以下の商材規定も事前に確認しておくと良いでしょう。

LINE広告への掲載を不許可としている商材 宗教関連
ギャンブル関連、パチンコ等(公営競技・公営くじは除く)
アダルト関連
出会い系、マッチングサイト等(一部当社が認めた場合を除く)
連鎖販売取引
たばこ、電子タバコ
武器全般、毒物劇物
未承認医薬品・医療機器等
ネット関連ビジネス(情報商材、自己啓発セミナー等)
チケット転売業
その他LINEが不適合と判断した業種・業態、商品・サービス
LINE広告へ掲載時定められた文言の記載や忌避事項などがある商材 通販サイト
古物商
アルコール飲料
コンタクトレンズ
公営ギャンブル など

出典元:LINE for Business「【LINE広告】出稿対象外となる業種・サービスについて

他の運用型広告プラットフォームと比べて、LINE広告は審査がしっかり行われており、ユーザーが安心して見れるクリアな広告を提供できる点も利用のメリットであると言えるでしょう。

LINE動画広告の主な配信面とフォーマット(サイズ・長さ)

LINE広告は、特定の広告枠に限定して配信を行うことはできません。LINE広告のフォーマットについては、静止画、動画、テキストを入稿すると、各クリエイティブのフォーマットに対応した配信面が、広告として自動配信されます。

LINEで動画広告を配信する際の配信面とフォーマットについて、以下で解説します。

配信面

LINE広告の中で、動画広告に対応した配信面をまとめました。

動画広告の配信面 サービスの特徴
LINE NEWS 「LINE」アプリ内のニュースページ
LINE VOOM おすすめ動画やフォロー中のコンテンツを閲覧するページ
ウォレット 「LINE Pay」などのLINEが提供する金融サービスの入り口
LINE BLOG 幅広いユーザーが情報発信の場として活用するブログサービス
LINEポイントクラブ 指定条件をクリアすることで、ポイントがもらえるサービス
LINEショッピング 幅広い商品をLINEアプリ上で購入できるショッピングサービス
LINEチラシ 地域の店舗のセール・特売情報を閲覧できるチラシメディア
LINEマイカード お店の会員証などをLINEアプリでまとめて管理できるサービス
LINE Monary おトクな情報やお金に関するコンテンツを提供するサービス
LINEファミリーアプリ LINE冠のつくマンガやカメラ、占い、各種ゲーム等のアプリ
LINE広告ネットワーク LINE以外の3rd Partyアプリへ広告配信するネットワーク広告

出典元:LINE for Business「LINE広告の特長とは?配信面や費用、導入事例を総まとめ」※2023年3月現在

フォーマット(サイズ・長さ・解像度)

LINE広告で配信できる動画広告のフォーマットは以下の通りです。

  • Card(16:9)
  • Square(1:1)
  • Vartical(VOOM-フォロー中タブ表示時3:4、全画面再生時9:16)

LINE動画広告のフォーマット規定は、以下の通りです。

動画広告 LINELINE株式会社「LINE Business Guide 2023年4月-9月期

出典:LINE株式会社「LINE Business Guide 2023年4月-9月期

その他、動画の長さやファイルサイズなどの広告規格は以下となります。

動画の長さ 最大600秒 (最低5秒以上)
動画ファイルのサイズ 最大1GB以内
動画のフォーマット MP4、MOV
動画のビットレート 最大8Mbps
動画の解像度 最大720p

出典元:Letro Studio「【2023年版】LINE動画のサイズ・長さまとめ

配信面とフォーマットの対応表は以下の通りです。

動画広告 LINE 配信面とフォーマットの対応表

出典:LINE株式会社

LINE動画広告の課金方式

運用型広告であるLINE動画広告は、オークション形式で表示される広告が決まります。そのため、初めから費用や利用料金が定められているものではなく、常に変動します。ユーザーが広告に対して一定のアクションを起こしたときに課金され、費用が発生する仕組みです。

LINE動画広告の課金方式は、大きく分けて以下の3つです。これらの課金方式を元に、実際の費用や利用料金が決まります。

  • クリック課金(CPC=Cost Per Click)
  • インプレッション課金(CPM=Cost Per Mile)
  • 友だち追加ごとに課金

以下では、それぞれの課金方式についてより詳しく解説します。

クリック課金(CPC=Cost Per Click)

クリック課金は、ユーザーが広告をクリックし、リンク先のページに遷移すると課金が発生します。広告の表示のみでは費用は発生しません。ユーザーのクリックを多く獲得したいときに向いています。

インプレッション課金(CPM=Cost Per Mile)

インプレッション課金とは、ユーザーが閲覧している画面上で広告が完全表示されると課金が発生する方式です。広告が1,000回表示されるごとに発生する費用をCPMと呼びます。より多くのユーザーへ広告を露出させたいときにおすすめです。

友だち追加ごとに課金

LINE広告でLINE公式アカウントの「友だち」を獲得できる「友だち追加」を利用し、友だちが追加されるごとに課金される方式です。友だちが追加された友達数に対し課金される成果報酬型のため、ほかの課金方式よりも費用対効果が分かりやすい傾向にあります。

LINE動画広告の出稿手順

LINE動画広告を出稿する手順は以下の通りです。

  1. LINEビジネスIDを発行する
  2. アカウントを作成する
  3. メディアを登録する
  4. LINE Tagを発行・設置する
  5. オーディエンスを作成する
  6. キャンペーンを作成する
  7. 広告グループを作成する
  8. 広告を作成する
  9. 審査通過後配信される

それぞれの手順について解説します。

1.LINEビジネスIDを発行する

LINEの法人・企業向けサービスを利用するために必要な「LINEビジネスID」を発行します。LINE for Businessのサイトから「アカウントの開設」を選び、メールアドレスを入力し、手順に従ってIDを発行しましょう。

から「アカウントの開設」を選び

出典:LINE株式会社

このとき設定したIDとパスワードは今後ログインに必要となるため、控えを取るなどして忘れないようにするのがおすすめです。

2.アカウントを作成する

発行したLINEビジネスIDでログイン後、LINE広告のサイトからLINE広告アカウントを作成します。「+新しい広告アカウントを作成」をクリックし、請求先情報、広告主情報、商材情報、基本情報の入力、およびクレジットカード情報を登録します。

3.メディアを登録する

動画広告として配信するメディア(クリエイティブ)を登録します。LINE広告の管理画面の「広告マネージャー」→「共有ライブラリ内・メディア」をクリックし、メディアをアップロードしましょう。

4.LINE Tagタグを発行・設置する

LINE広告の配信と効果の測定に必要となるのが、広告タグにあたる「LINE Tag」です。「広告マネージャー」→「トラッキング(LINE Tag)」をクリックし、発行するタグの種類に応じたコードを選び、作成します。

ベースコード 全ページに設置するタグを作成するコード。広告アカウント毎に必要
コンバージョンコード コンバージョンを計測するページに設置するタグを作成するコード
カスタムイベントコード 広告主が効果測定をしたいポイントに設置するタグを作成するコード

発行したLINE Tagを、任意のページに設置しましょう。

5.オーディエンスを作成する

オーディエンスとは、LINE広告の配信対象先のことを指します。LINE広告ではユーザーの性別・年齢・地域・興味関心などでターゲティングできるオーディエンスを作成し、広告を配信することが可能です。

「オーディエンス一覧」の「+オーディエンス作成」より、ターゲットとするオーディエンスを設定できます。

LINE 動画広告_LINE広告の特長とは?配信面や費用、導入事例を総まとめ

出典:LINE「LINE広告の特長とは?配信面や費用、導入事例を総まとめ」

6.キャンペーンを作成する

キャンペーンとは、出稿したLINE広告ごとに配信日や予算を設定し、管理することです。「広告マネージャー」下部の「キャンペーン」タブ内にある「+キャンペーン作成」をクリックし、キャンペーンの目的、基本情報、掲載期間、任意情報を設定しキャンペーンを作成しましょう。

7.広告グループを作成する

キャンペーン作成後、広告グループの作成に移ります。ターゲット、広告の配信、入札、予算などを順に設定しましょう。ターゲットは先ほど設定したオーディエンスを利用するほか、ページ右側に表示される「推測オーディエンス」を参照して設定もできます。

広告グループ作成後、「保存して広告作成へ」をクリックすると広告設定画面へ移ります。

8.広告を作成する

アップロードしたメディアと作成したキャンペーンを紐づけます。広告設定画面に従って必要な情報を入力し、「広告を保存」をクリックして完了です。

9.審査通過後配信される

保存後、LINE側で広告の内容が審査されます。審査に通過すれば、LINE広告が配信されます。審査に落ちる場合もありますが、その場合は入稿した制作物のフォーマットが異なるなど、理由が伝えられますので、それらを修正し再審査を受けましょう。

LINE動画広告の活用事例

LINE動画広告を活用し、新規顧客や会員登録獲得の成果を出している企業もあります。ここでは、toC向け企業のLINE動画広告の活用事例について解説します。

LPへの遷移率が静止画の2倍に|株式会社Waqoo

LINE 動画広告_株式会社Waqoo様

出典:LINE株式会社

株式会社Waqooは、スキンケアブランド「肌ナチュール」の新規ユーザー獲得のためにLINE動画広告を取り入れています。静止画で効果の良かったクリエイティブを動画用にアレンジし、また商品の特徴や使用効果がわかりやすい訴求内容に変更するなど、ユーザー目線を意識した動画広告を制作。

30~40代の女性をターゲットに、静止画と動画フォーマットを用いたクリエイティブを使い分けて動画広告を配信したところ、LPへの遷移率が、静止画の2倍という効果があらわれました。「動画のほうが肌の質感や使用後の爽快感が伝わりやすいため、効果が高い傾向」だと担当者はコメントしています。

新規定期購入者が2倍以上、売上げ動画広告配信前と比較して5倍以上に|エーザイ株式会社

LINE 動画広告_エーザイ株式会社様

出典:LINE株式会社

エーザイ株式会社では、生活習慣領域の製品「ヘルケア」と美容領域の製品「美 チョコラ」の新規定期購入者を増やす施策としてLINE動画広告を導入。静止画、カルーセル、動画などを組み合わせ、どの組み合わせが最も効果的か? を検証しました。

PDCAの結果、静止画で反応が良かったクリエイティブを基に、動画広告へアレンジし、またバーティカルサイズのクリエイティブを用いて配信したことで大きな反応を得ています。結果として、「美 チョコラ」では目標としていたCPAを達成し、月間の新規定期購入者は2倍以上、動画広告による売上げは広告配信前と比較して5倍以上に伸長しました。

この効果は、バーティカルサイズの動画広告枠がLINEのタイムライン限定で掲載されるといった特徴によるものであり、「より自然な形で溶け込んでユーザーの目に留まりやすかったのでは」とマーケティング担当者は仮説を立てています。

この勝ちパターンを応用し、同社の別サービスである「ヘルケア」でもLINE動画広告を配信したことで、明確な効果が出ています。新規定期購入者が前月比で1,200件以上増加、また女性ユーザーへの配信を強化したことで獲得率は22倍に拡大する結果となりました。

LINE動画広告でCVRを高めるポイント

単に動画広告を制作しLINEの広告枠へ動画広告を配信するだけで、自然とCVRが高まるわけではありません。動画クリエイティブのABテストやデータにもとづく検証を行い、広告運用の最適化を繰り返すことで成果を得られます。

では、どのようなポイントを念頭に運用を行えばCVRが高まるのでしょうか。LINE動画広告運用時に参考となる、CVRを高める3つのポイントについて解説します。

  • 冒頭の3秒で惹きつける
  • クリエイティブのバリエーションを増やしながらPDCAを繰り返す
  • 遷移先にも動画を活用する

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

冒頭の3秒で惹きつける

冒頭の「3秒到達率(3秒間見られる確率)」が高い動画クリエイティブは、大きな配信効果を出す傾向にあります。逆に、動画は再生から2~3秒後にユーザーの離脱がゆるやかになるとも言われています。そのため、動画広告の検証時には、3秒到達率をひとつの指標とすると良いでしょう。

3秒到達率や配信効果の高い動画の分析は、ユーザーの興味を惹くポイントや傾向をつかむのに役立ちます。動画の3秒到達率を改善する方法として有効なのが、冒頭シーンのみを変更した複数バリエーションの動画広告を用意し、どれが一番効果的かを分析する方法です。

出典:LINE株式会社

ユーザーの興味や関心の高いポイントを把握し、3秒到達率の高い動画広告を配信することは、コンバージョンの最大化につながります。

クリエイティブのバリエーションを増やしながらPDCAを繰り返す

LINE広告は、静止画・動画、広告サイズを組み合わせて、さまざまなバリエーションの広告を配信できます。既存で配信しているクリエイティブのCVRが悪い場合は、ほかのバージョンのクリエイティブを制作し、効果検証しながら運用を回すことも有効な施策です。

以下を参考に、複数の訴求軸からクリエイティブのバージョンを増やして検証をしましょう。

<訴求軸の例>
・効果
・使い心地や使用結果
・価格
・期間限定のキャンペーン
・実績
・口コミ など

クリエイティブのバージョンは少しずつ制作本数を増やし、複数本を同時に配信しながら効果検証しましょう。配信を続けるうちに、CVRの高い効果的なクリエイティブがどれなのかが分かり、またその仮説が見えてきます。その仮説をもとにPDCAサイクルを回し続けることで、LINE動画広告の最適な広告運用が分かってくるはずです。

遷移先にも動画を活用する

LINE動画広告の配信結果を確認すると、「クリック率や友だち追加率は向上したものの、遷移先でのコンバージョンが獲得できていない」といった結果に陥るかもしれません。

そのような場合、考えられる要因としては、広告のみではユーザーに商材やサービスを十分に訴求できていない可能性があります。対策として、ユーザーの興味・関心を惹くLINE動画広告を配信後、遷移先のLPでも動画を活用すると商材やサービスへの理解が促進され、コンバージョン数の底上げに有効です。

たとえば、普段着に特化したファッションレンタルのサブスクリプションサービス「airCloset(エアークローゼット)」を展開する株式会社エアークローゼットでは、サービス理解促進のため、SNS広告からの遷移先となるクッションページにアンケート型のインタラクティブ動画を活用しています。

同社では「ファッションレンタルサービス」という概念がまだ一般的に浸透していないという課題を抱えていたため、「airCloset」の認知と、ファッションレンタルサービスの理解を促すために、SNS広告と遷移先のクッションページにインタラクティブ動画を活用しました。

インタラクティブ動画は、ユーザーへ一方的に情報を視聴させる従来型の動画と異なり、ユーザー自らがアクションを起こせる「触れる動画」です。「airCloset」のアンケート型のインタラクティブ動画では、ユーザーが5つの設問に回答することでコーディネートや洋服に関するユーザーの悩みが明確になる仕掛けが施されています。ユーザーの悩みに対しプロが選ぶコーディネートを届け、悩みを解消する訴求に繋げたことで、動画内のCTAから利用申込ページへと遷移し、コンバージョンへと誘導しました。

アンケート型のインタラクティブ動画

インタラクティブ動画を通じて、ファッションレンタルサービスの認知とサービスがもたらす付加価値の理解を促進させた結果、広告開始からの3ヶ月間で従来の記事LPと比較し有料会員のCVRが160%(Instagramの広告での数値)、遷移率30%の成果を出しています。

関連記事:SNS広告からのCVRが160%に!アンケート型のインタラクティブ動画でサービス内容と利用価値を訴求

まとめ

LINE広告の概要や特徴、動画広告で成果を出すためのポイントを解説しました。LINEは幅広い年齢層のユーザーにリーチできるサービスです。ターゲットとするユーザーに対し適切な内容のクリエイティブをLINE内で展開し、ユーザーに広くリーチさせることで成果の最大化に繋げられます。

LINE広告からLPへ遷移させた後のCVRを高めるためには、動画のクッションページを活用したり、遷移先のLPに動画を差し込むなどの工夫も重要です。これらの対応を行うことにより、ユーザーの理解度や興味関心度を高め、コンバージョンの促進が可能となります。本記事を参考に、LINE動画広告を活用してみてください。

動画マーケティング入門ガイド

執筆者
黒谷 純子

MIL株式会社 マーケティング

大学卒業後、編集プロダクション等を経て、人材サービス企業のマーケティング職に従事。2021年3月よりMIL株式会社に入社し、現在は自社サイトやMILblogの企画・ディレクション・執筆等を担当している。
Twitter : https://twitter.com/MIL29292841

インタラクティブ動画ならMIL

インタラクティブ動画ならMIL

MILであれば、インタラクティブ動画を素早く編集でき、動画配信後の測定結果はレポート画面より確認できます。インタラクティブ動画の制作から運用まですべての機能をプラットフォーム化し、動画PDCAを回します。