ウェビナーの集客方法5選!集客力と商談化率を高めるポイントを合わせてご紹介

ウェビナーの集客方法5選!集客力と商談化率を高めるポイントを合わせてご紹介

BtoB企業のマーケティング担当者が、ウェビナーで新規リード獲得やナーチャリングを成功させるためには、十分な集客が欠かせません。WACUL株式会社の調査によると、ウェビナー参加者の大半は既存リードや既存の顧客であり、新規リードではないと判明しています。つまり、ナーチャリングと新規リードの獲得をするには、新規の層を呼び込むための適切な集客も欠かせないのです。

ただ、ウェビナーへの集客が重要だと理解はしていても、そう簡単に集客できるものではありません。どのチャネルで集客をすればいいのかわからない、集客に取り組んでいるけど成果が出ていない、あるいは十分な集客力があるのにリード獲得につながっていない…などの課題をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、BtoB企業における代表的な集客方法や集客率を高めるポイント、商談化へとつなげるポイントを詳しく解説いたします。

ウェビナー企画・運営完全ガイド_900_280

ウェビナー(Webinar)とは?

ウェビナーとは、ウェブ(Web)上で開催するセミナー(Seminar)のことです。オンラインセミナーやWebセミナーとも呼ばれます。コロナ禍の影響により、訪問営業やオフラインでのセミナー開催が困難になったことをきっかけに、ウェビナーを開催する企業が増加しました。ウェビナー集客_ウェビナーを視聴する頻度に関するアンケート調査

 

出典:株式会社シャノン「企業の情報収集とウェビナーの参加状況に関するアンケート」

株式会社シャノンが「サービスや製品導入時の情報収集や選定に関わる担当者」を対象にした調査によれば、回答者の7割以上が「2020年よりもウェビナーの視聴頻度が増えた」、5割以上が「自発的に参加している」と回答。

BtoB企業がウェビナーを開催する目的は、主に「新規リードの獲得」「ナーチャリング」「商談化」の3つです。

ウェビナーは、場所や役職の垣根を超えて、対面のセミナーではリーチできなかった多くの人と接点を構築できます。そして、これらの目標を達成するためにも、十分な集客を実施する必要があるのです。

関連記事:ウェビナー(Webinar)とは?メリット・デメリットと開催手順をわかりやすく紹介!

ウェビナーの「集客」がなぜ重要か?

ウェビナーで新規リードの獲得や商談化などの目標を達成するには、十分な集客が欠かせません。参加者の数が少なければ、目標リード獲得数を達成できない可能性が高まってしまうからです。

例えば、ウェビナーの平均商談化率が2%としましょう。GoToWebinarの調査では、平日の平均参加率は19.4%のため、200名の集客で39名が参加し、その中から商談へ進むのは1名です。一方、倍の400名を集客できれば参加者は77名・商談化するのは2名となります。参加者の人数が少なければ、開催の目的である商談などへ進むリードの数も少なくなってしまうのです。

では、どうすれば多くの参加者を集められるのでしょうか。集客の決め手となるのが、ウェビナーのテーマ設定です。

ノウハウ紹介や著名人登壇といった手法を用いる潜在層向けのテーマでは、多くの参加者を集客できる一方、自社への興味関心が低い層も集まるため、商談につながる可能性が低くなります。対して、事例や商材説明など顕在層向けのウェビナーの場合、ターゲットとなる母数は絞られますが、自社に興味関心の高いリードが集まるため、高い商談率を見込めます。

 

顧客の検討段階に合わせたウェビナー開催形態の決め方_

 

まずはウェビナー開催の目的を明確にして、テーマを設定しましょう。そうすれば、効果的な集客チャネルを選定することが可能になります。また、ウェビナーの申込者全員が参加するわけではないため、十分な数の潜在的なリードを確保するためにも、参加率を踏まえたうえで集客目標を設定しなければいけません。

つまり、ウェビナー集客が重要な理由は、リード獲得や商談獲得数の目的を達成するためであり、ターゲットと目的に合わせた「テーマ」と「集客目標」を設定したうえで、最適な集客方法を選ぶ必要があります。

ウェビナーの代表的な集客方法5選

BtoB企業のマーケターが押さえておくべきウェビナーの代表的な集客方法は、以下の通りです。

  • 自社サイト、自社SNS
  • メルマガ
  • ウェビナー集客サイト
  • 広告出稿
  • 複数社で共催

ここからは、各集客方法の特徴や集客できるユーザー層などについて解説します。

1.自社サイト、自社SNS

自社サイトや自社のSNSアカウントを活用して集客をすれば、大きな追加コストをかけることなく、自社を認知していて、かつ、興味関心の高いユーザーを集客できます。

自社サイトやSNSで集客する際は、ウェビナーの告知ページと申込フォームを作成するのが効果的です。

告知ページには、これから開催するウェビナーの内容や日程、登壇者などの詳細情報を記載し、ウェビナーへの参加を促します。また、ウェビナーに興味を持ったユーザーがスムーズに参加申し込みできるよう、申込フォームも告知ページの中に含めましょう。

申込フォームの項目は、ユーザーの入力負担を減らすため、必要な最低限のものだけに絞ります。氏名とメールアドレス、会社名などの参加者とコンタクトを取ることができ、ウェビナー後のフォローアップに必要な項目です。ウェビナー後、参加者にアプローチをするインサイドセールスとも相談したうえで、必須項目を決めるとよいでしょう。例えば、「営業担当者への相談希望有無」を項目に含めれば、希望すると回答したターゲットにはインサイドセールスが迅速にアプローチできます。

 

セミナー情報

 

上記画像は、弊社MILのセミナー告知ページです。ページ内には、開催予定のウェビナーが一覧で表示されています。興味あるウェビナーをクリックすると、詳細ページに遷移し、概要や登壇者情報などが確認できる仕様です。ページの最下部には申し込みフォームが設置されており、スムーズにユーザーを申し込みへと誘導できています。

2.メルマガ

メルマガはウェビナー集客に非常に効果的なチャネルです。GoToWebinarの調査によれば、最も利用されているウェビナーの集客チャネルは「メール」で57%。また、WACUL株式会社の調査でも、ユーザーがウェビナーを知ったきっかけで最も多かったのが「メール」の81.5%とのこと。これらの調査が示すように、メルマガはウェビナー集客の最重要チャネルとの一つといえます。

ウェビナー集客_ウェビナーを知ったきっかけに関する調査

出典:WACUL『「ながら見」が7割。BtoBオンラインイベントの実態調査』

メルマガでウェビナー集客をすれば、オウンドメディアやオフラインの展示会などで接点を持ったリードと既存顧客にアプローチできます。既に一度接点があり、自社への興味関心が高いと考えられるため、事例や商材説明などの顕在層を対象にしたウェビナー集客に効果的だと考えられます。

メルマガでの集客効果を最大化するには、パーソナライズ化が有効となります。Yes Lifecycle Marketingによると、「○○様」などのようにメールの件名をパーソナライズ化すれば、開封率が50%、メール内のURLのクリック率が58%向上するとのこと。メルマガは自社への興味関心が高い層を集客できるからこそ、ABM(アカウント・ベースド・マーケティング)やパーソナライズメールを配信するようにしましょう。

ただ、メルマガでリーチできるのは「ハウスリストにあるリードや顧客のみ」です。新規リードの獲得が目的ならば、続いてご紹介する、ウェビナーの集客サイトやSNS広告での集客が欠かせません。

3.ウェビナー集客サイト

ウェビナー集客サイトは、ウェビナーに関する情報をまとめたサイトです。月間PV数が多いサイトを選ぶことで、多くの集客効果を見込めるでしょう。ここからは、BtoBマーケティングの担当者が活用できる、3つのウェビナー集客サイトをご紹介します。

◆Web担当者Forum(無料)
ウェビナー集客_Web担フォーラムの集客サイト

出典:Web担当者Forum

Web担当者Forumは、株式会社インプレスが運営するWebマーケティングやPR担当者向けのサイトです。2023年1月の月間PV数は300万以上、ユニークユーザー数は78万以上と大きな集客力が強み。Web担当者Forumには、上記画像のようにシンプルなウェビナー情報を無料で掲載できます。掲載方法は、公式サイトよりGoogleフォームに必要事項を記入するだけ。Webマーケティング担当者を対象にしたウェビナー開催時に活用するのがおすすめです。

TECH PLAY(無料)ウェビナー集客_TechPlayのページ

出典:Tech Play

TECH PLAYは無料で利用できるイベント告知サイト。主にテクノロジー関連のイベントやウェビナー情報が掲載されています。イベント告知のほか、参加者管理や抽選機能、メルマガ掲載などの豊富なサービスを無料で利用できます。

テンプレートが用意されており、イベント告知ページは簡単に作成できるため、ITに精通した人材がいない場合でも、簡単に集客用ページの作成ができるでしょう。

ITreview(無料)

ウェビナー集客_ITreviewの掲載見本

出典:ITreview

ITreviewは、国内最大級のIT製品/SaaSの比較サイトです。自社製品を掲載してから直近1年以内にレビューを3件以上獲得すると、Free+プランにアップグレードされ、イベント登録機能が利用できるようになります。

イベント機能を活用すれば、タイトルやイベント概要、自社サイトに誘導するCTAボタンなどの掲載が可能です。ITやSaaS製品を取り扱っている場合、ITreviewは効果的な集客チャネルとなるでしょう。

4.広告出稿

新規リードの獲得を目的にウェビナーを開催する場合、広告出稿は有効な集客方法です。数ある広告種類の中でも、画像や動画で表示できるという特徴により、多くの潜在層にも訴えかけることができるディスプレイ広告もしくはSNS広告が集客に効果的と考えられます。ウェビナー集客_バナー

▲MIL株式会社 ウェビナー告知 SNS広告

特に、高精度のターゲティング機能で、狙ったユーザーにピンポイントでアプローチできるSNS広告は高い集客効果を見込めるでしょう。BtoBマーケティング担当者には、FacebookもしくはLinkedInでの広告出稿を推奨します。

Facebookはリアルな人間関係にもとづいてユーザー同士がつながる実名制のSNS。30〜40歳代が中心に利用しており、数あるSNS広告の中でもトップクラスに精度の高いターゲティング機能が強みです。

LinkedInは、2018年時点で国内ユーザー数200万を突破したビジネスSNSです。Facebookと同様に実名制でありながらも、ビジネス関係をもとにユーザー同士がつながっている特徴があります。

また、LinkedInは広告効果の高いプラットフォームです。HubSpotが5,000社以上の企業を対象に行った調査では、LinkedInの訪問者からリードへの転換率は2.74%と最も高く、Twitterは0.69%、Facebookは0.77%でした。LinkedIn広告を出稿すれば、会社やポジション、興味関心などのターゲティング設定をして、効果的に自社のマーケット内のユーザーにリーチできます。

5.複数社で共催

集客_ウェビナー共催自社のハウスリストが少ない場合、複数社でウェビナーを共催して、合同で集客をするのも効果的です。他社のハウスリストに含まれるリードを、自社のリストに加えることができるためです。

しかし、ただ闇雲に共催をしても、商談を生むことは難しいでしょう。ウェビナーを共催する際は、ターゲットユーザーが共通している、かつ、十分な集客チャネルを保有している企業とタッグを組まなければいけません

WACUL株式会社の調査では、ウェビナー参加者の76.5%が「2社以上が登壇する共催型ウェビナーに参加している」と回答しています。また、個社開催よりも共催の方が満足度が高くなる傾向にあることも判明。満足度が高まる理由として、各登壇者が独自ノウハウを提供するためコンテンツの質が深まる、話にリズムがついて飽きずに視聴できるなどが考えられます。大きな費用をかけずに、他社のハウスリストにもリーチできる点で、共催セミナーは費用対効果の高い集客といえるでしょう。

ウェビナー集客率を高めるポイント

単にウェビナーの告知をするだけでは、大きな集客にはつながりません。ウェビナーの集客をする際には、以下3つのポイントを意識してください。

  • 集客開始のタイミング
  • ターゲットに刺さるタイトル・コピー
  • ターゲットの参加しやすい開催日時

各ポイントの詳細を見ていきましょう。

集客開始のタイミング

GoToWebinarの調査によれば、ウェビナー開催の4週間前に集客を開始することで、登録率が平均して12%向上するとのこと。また、登録の59%は1週間前、17%は当日に行われているとも判明しています。ON24の調査でも、ユーザーの66%が「開催の一週間前に参加登録している」と回答していることからも、ユーザーはウェビナー参加登録を先延ばしにする傾向にあるようです。

だからといって、一週間前に集客を開始しても、十分な数のユーザーにリーチできません。開催日の1か月前には予告ページを作成し、さまざまなチャネルで集客を開始してください。そして、開催の一週間前にはプロモーションを強化し、ウェビナー当日にメール配信をもう一度行って、直前の登録を促せば、リーチ数を最大化できるでしょう。

ターゲットに刺さるタイトル・コピー

WACUL株式会社の調査では、ウェビナーに申し込んだ理由で最も多かったのが「業務に役立つ情報を得られるから」の93%でした。

この調査結果からも、BtoBのウェビナー参加者は業務における課題や悩みを解決できそうなテーマのウェビナーに申し込む傾向にあると分かります。まずはターゲットの課題を明確にし、課題を反映させたコンテンツを企画しましょう。ウェビナー集客_HubSpotの告知ページ

出典:HubSpot

上記画像は、HubSpotのウェビナー告知ページです。タイトルを見るだけで、ウェビナーの内容が分かります。

ウェビナー集客_HubSpotの告知ページ2

また、タイトルのすぐ下に「おすすめの人」を紹介することで、ターゲットは「これは自分に必要なウェビナーだ」と思える仕掛けになっています。このように、タイトルに課題を解決できる旨を反映させ、おすすめの人などのコピーを作成しましょう。

ターゲットの参加しやすい開催日時

ウェビナーの参加率を高めるには、最適な開催日時の設定が必要です。例えば、BtoB企業が休日にウェビナーを開催しても、期待した集客は見込めません。ターゲット層の業界や職種に合わせて、開催日時を設定しましょう。

なおON24GoToWebinarの調査では、参加率が高いのは火曜日・水曜日・木曜日の24〜27%であり、それ以外の曜日の参加率は4〜11%と低くなることが判明しています。また、参加率が高い時間帯は午前の10時と11時であり、午後の12時以降は参加率が8%以下になるとのこと。なお、日中は業務に追われていて、ライブ配信に参加する、まとまった時間が取れない医療や介護職などがターゲットの場合は、アーカイブ配信を活用するとよいでしょう。

アーカイブ配信をすれば、当日に参加できなかったユーザーにもリーチできるため、集客効果の最大化へとつながります。

関連記事:集客力UP!ウェビナータイトルの付け方とポイントを、タイトル例と共に紹介!

集客したリードの商談化率を高めるには?

ウェビナーの集客に成功すれば、多くのリードを獲得できますが、ほかのチャネルと比べると関心の浅い潜在層が多くなることもあります。つまり、集客で参加者数を増やすだけでは、商談につながるような新規リードの獲得はできません。

そこで重要となるのが、ウェビナー終了後のフォローアップです。以下の図が示すように、ウェビナーは商談までにおける接点の1つであり、「リード獲得」をするウェビナー、「獲得したリードをナーチャリング」するウェビナーを開催することで、効果的に商談化へと導けます。

受注までの顧客接点としてのウェビナー(階段)

例えば、リード獲得とナーチャリングの両方に有効なのが、ウェビナー後のアンケートです。アンケートにより、自社商材に対するリードの興味関心度を把握できるためです。

アンケート回答者にはウェビナー資料を配布するなどの特典を用意ことで、回答率の向上を見込めます。「商談希望」「資料送付希望」など、自社に高い興味関心を示したユーザーには、インサイドセールスが迅速にアプローチすることで、効果的に商談化へとつなげることが可能です。

ウェビナーのアーカイブ配信(オンデマンド配信)の場合は、ライブとは違い、一方通行の情報発信となるため、アンケートや質疑応答などを活用して視聴者の関心を測ることは困難ですが、動画内にCTA(Call To Action)を組み込むことで、動画の視聴中・視聴後の「双方向コミュニケーション」のきっかけを構築できます。

簡単なCTAの設置であればYouTubeでも可能ですが、機能やデザイン・設置位置などに制限があります。より高度な双方向コミュニケーションを目指す場合は、ユーザーが動画をタップして視聴内容を選べるインタラクティブ動画など他の動画配信プラットフォームがおすすめです。

例えば、動画の中にCTAを設置して、資料請求ページや関連ページに遷移させるなど、次のアクションにつなげたり、目次から動画の特定部分にアクセスしたりできます。動画内におけるユーザー行動をデータとして可視化すれば、視聴者の興味関心を把握し、効果的なアプローチを行えるでしょう。

このように、集客したユーザーのアクションを促したり、インサイドセールスが円滑なフォローアップを実施したりする仕組みを取り入れることで、ウェビナーの効果を最大化し、今後の商談につながるリード創出へとつなげられます。

まとめ

ウェビナーで効果的に新規リードの獲得やナーチャリングを目指すのなら、集客施策は欠かせません。メルマガやオウンドメディアだけで集客をしても、ウェビナーに集まるのは自社を認知しているリードや既存顧客ばかりです。商談につながる新規リードを創出するためには、少なくとも1か月前から複数チャネルで集客をしましょう。

また、ウェビナーは新規リードとの接点構築に有効な一方、適切なフォローアップをしなければ次のアクションは起きません。ライブ配信後のアンケート、アーカイブ動画へのCTA設置など双方向コミュニケーションの仕掛けを組み込んで視聴者のアクションから関心事を汲み取り、商談化や効果的なナーチャリングへとつなげましょう。

ウェビナー企画・運営完全ガイド_900_280

執筆者
瀧口 愛

MIL株式会社 マーケティング

Web制作会社でサイト構築に従事後、MIL株式会社へ入社し、マーケティングチームに所属。ウェビナーや展示会実施の基盤を構築し、毎月のウェビナーやオフラインイベントの企画・運営全般を担当している。その他、メルマガ配信やマーケ全体の施策効果分析など、フィールドマーケティング領域全般を担う。

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MILであれば、インタラクティブ動画を素早く編集でき、動画配信後の測定結果はレポート画面より確認できます。インタラクティブ動画の制作から運用まですべての機能をプラットフォーム化し、動画PDCAを回します。