本記事では、採用領域での効果が期待されている「採用動画」について、動画を活用するメリット・効果から、面白い採用動画を制作するためのコツ・事例まで、徹底解説いたします。
目次
「採用動画」とは
採用動画とは、動画コンテンツを通じて、企業の魅力や社員の雰囲気などを学生に伝える採用領域でのマーケティング手法の1つになります。
スマートフォンの普及と通信の高速化により、Webにおける動画視聴が急速に伸びた昨今では、企業が学生に対して採用動画を活用することも一般的になりました。
引用:就職活動におけるスマートフォンの活用と採用動画視聴に関するアンケート調査2019 PROOX
上記は2019年に実施された調査になりますが、「採用動画を見たことがある」と回答した就活生は既に7割超となっていました。
このように動画視聴そのものが増えている背景もあり、近年では採用動画が学生に与える効果も大きな注目を集めています。
採用動画を活用する「メリット」とは
では、そもそも企業が「採用動画」を制作するメリットとは何なのでしょうか?
本章では、採用マーケティングにおける採用動画活用のメリットを説明します。
就活生のニーズに応えられる
少し前まで就活といえば「ナビサイト」を活用することが主流でしたが、最近ではナビサイトの利用が減り、各企業を個別で調べる学生が増加しています。
そのため、各企業が自社で独自に発信するWEBサイトや動画などのコンテンツの充実を就活生は求めています。
引用:就職活動におけるスマートフォンの活用と採用動画視聴に関するアンケート調査2020 PROOX
上記は、「採用動画はあったほうがいいか」というアンケートの回答結果です。独自に発信するWEBサイトや動画などのコンテンツの一つとして挙げられる採用動画ですが、あったほうがいいと思う就活生は何と9割に上っています。
採用動画を持つことで、各企業独自のコンテンツを求めている就活生のニーズに応えることができるのは1つのメリットと考えられます。
定性的な情報を伝えられる
引用:就活生の「企業の魅力と働き方」に関する意識調査アンケート【2021年卒版】
上記は、「どのような企業に魅力を感じるか」というアンケートの回答結果です。最も多かった回答は「社内の雰囲気が良い」になっています。
このことから、就活生は「社内の雰囲気の良し悪し」という、数字では表し難い定性的な情報を就職活動において重要視していることが分かります。
動画では人の細かな表情や声のトーンなど、テキストや静止画では表現しきれない情報まで伝える効果があるため、定性的な情報を伝えることに適しています。
就活生が最も重要視している定性的な情報を分かりやすく伝えることができる、という点も採用動画の大きなメリットになります。
いつでもどこでも視聴できる
採用ページに埋め込む、SNSで配信するなど、採用動画をオンラインで活用する場合、就活生は時間や場所にとらわれず視聴することができます。
採用動画は、「24時間活動する広報」と表現されるように、企業の情報について常時発信し続けることができます。
特に新型コロナウイルスの影響で移動や集団での活動が制限された今、この「いつでもどこでも視聴できる」という採用動画のメリットはこれまで以上に大きな価値となっています。
ミスマッチを防ぐ
厚生労働省の調査によると、新卒社員の3年以内の離職率は平均で30%超となっています。
また、離職理由で最も多かったのは「自身の希望と業務内容のミスマッチ」となっています。つまり離職率を下げるには、業務内容に関する理解を採用活動中により深めてもらう必要があります。
採用動画には、社員の1日を分かりやすく伝える効果や、先輩社員の声をインタビュー動画として見せることで、予め実際の業務内容や会社の雰囲気を伝え、ミスマッチを防ぐというメリットがあります。
採用動画の効果とは
では、採用動画は実際にどういった効果をもたらすのでしょうか?
まずは下記より、採用動画を視聴した後の「志望度の変化」に関するアンケート調査をご覧ください。
引用:就職活動におけるスマートフォンの活用と採用動画視聴に関するアンケート調査2020 PROOX
採用動画がもたらす最も大きな効果は、シンプルに「就活生の志望度を上げる」ということです。
上記グラフから分かる通り、84%の就活生が視聴後に志望度が上がったと回答しています。このことから「採用動画」というコンテンツがいかに効果的であるかが分かるかと思います。
引用:採用マーケティングにおけるフェーズの整理 MyRefer
ただし、一口に採用動画で「志望度が上がる」といっても抽象的で分かりづらいかと思います。そのため、上記の採用領域のマーケティングファネルを参考に考えてみましょう。
採用領域のマーケティングでは、実際のコミュニケーションが始まる「応募」に至るまで、就活生にまずは企業を知ってもらう「認知」から、何となく関心を持ってもらう「興味」、そして応募を真剣に考え始める「検討」までの3ステップがあります。
採用動画は、このそれぞれのステップに対して最適な内容に仕上げることで、就活生全体の志望度を向上させる効果を持ちます。
それでは、採用動画の具体的な効果について一つずつ見ていきましょう。
1.認知を獲得する
採用動画は、“短時間”で”膨大な情報量”を”印象深く”伝えることができるため、認知獲得に適しています。
また現在では、SNS上で動画視聴をすることも当たり前となっているため、認知獲得に向いた配信先メディアも充実しています。
広く認知を獲得したい際には、拡散性の高いSNS上で、内容もしくは表現にインパクトのある採用動画を配信することが効果的であるため、エンターテインメント性の高いものや、あまり例を見ない個性的な採用動画が用いられています。
2.興味・関心を促進する
また採用動画は、興味・関心を促す際にも非常に効果的です。
興味を促すステップでは、主に自社の良い点を伝え、学生がその企業で働くメリットを訴求することで、「この会社良さそう」「もっと詳しく知りたい」など、企業に対する興味を促し、次の検討ステップへ繋げる効果が期待できます。
3.検討を促し、応募に導く
採用動画の活用は、この検討ステップに用いられるケースが最も多いのではないでしょうか。
応募を検討している学生に対しては、実際に働く社員の1日を見てもらう「社員の1日動画」や、職場や仕事についてを深掘りする「先輩社員のインタビュー動画」など、企業や行う業務に関するより詳細な情報を伝えるコンテンツが効果的です。
ただし、興味ステップ時のコンテンツのように、会社の良いところだけを伝えてしまうと、企業への理解が浅い就活生からも応募が集まってしまい、企業と学生のミスマッチが発生してしまいます。
そのため、メリットに焦点を当てすぎず、どういった会社で、どういった業務を行っていて、どういった人材を求めているかを正しく採用動画を使い伝えることが求められます。
応募後にも…!
また最近では、「内定後の研修」や、モチベーションを高める「社内向けブランディング」に採用動画を制作するケースも増えています。
応募前の3ステップに留まらず、応募後のリクルーティング部分でも、採用動画の効果的な活用が進んでいます。
採用動画制作の「コツ」とは
採用動画の制作は、自社に動画制作部門を持っていない限り、動画制作会社に外注することになるかと思います。
もちろん予算に合わせた動画制作会社選びも重要になりますが、その前に考えなければいけないことがあります。それは、制作する採用動画の構成を明確にすることです。
実際に制作を外注する前に、下記の要素を予め整理しておくことが「採用動画制作のコツ」になります。
目的を定める
まずは、制作する採用動画を活用する目的を定めましょう。
具体的には、採用動画を視聴した後「就活生がどう思って、どう動いてほしいのか」をイメージすることが重要です。
例えば、漠然と「企業に興味を持ってもらいたい」と考えるのではなく、「企業に興味を持ってもらい、採用サイトを訪問してほしい」など、視聴後のアクションまで考えることで、目的の解像度を高めることができます。
制作前に目的設定をしっかり行わないと「伝えるべき要素」が定まらず、情報をたくさん盛り込み過ぎた結果、かえって効果の出ない何も伝わらない採用動画になってしまうため注意です。
伝えるべき要素を定める
制作する目的が決まれば、何を伝えるべきなのかもはっきりします。
例えば、「企業に興味を持ってもらい、採用サイトを訪問させる」ことを目的として考えてみましょう。
まずは興味を引くために「企業で働くメリット」に焦点を当て、最後にアクションを促すために「詳細は”企業名 採用”で検索」で採用動画を締めることで、視聴後に興味を持った人を採用サイトに導くことができます。
よってこの場合、「企業で働くメリット」と「検索ワード」が伝えるべきメイン要素になります。
勿論、「企業の何に興味を持って欲しいのか」「企業の何をメリットとして伝えるのか」など、詳細についても考える必要はありますが、このように「伝えるべき要素は目的から逆算」することで整理されます。
求める人材をイメージする
また、獲得する就活生の数だけではなく質も高めたい場合は、「求める人材」を明確にする必要があります。
極端な話ですが、エンジニアが欲しいのに「セールスのインタビュー動画」を作っても意味がありませんし、ストイックに頑張る人が欲しいのに「アットホームで楽しい職場」と採用動画で伝えても、欲しい人材の応募には繋がりません。
前述した「企業が求める学生像」と「学生が求める企業像」のミスマッチを防ぐ意味も込めて、可能な限り求める人材をクリアにし、ターゲットに合わせた内容で採用動画を制作しましょう。
採用動画の秀逸な「事例」
ここからは、実際に制作された採用動画の中でも、特に秀逸だったと考える事例をご紹介いたします。
何が良かったかまでを分解してご紹介するため、採用動画の制作時にはぜひ参考にしていただければと思います。
ADK RECRUIT 2020 スタメン採用
本採用動画の秀逸なポイントは、「求める人材を明確にし、適切にアプローチ」していることです。
「スタメン採用」というタイトルや、「いきなり戦って、失敗して、学んで…」といった初めから裁量が大きいことをアピールする内容から分かる通り、本採用動画では、仕事へのモチベーションが高い学生にターゲットを絞り、ターゲットがワクワクする文言で構成されています。
上記のようなメッセージは、仕事よりも自分の生活を大切にしたい学生にとっては、「大変そうで嫌だな」とマイナスな効果を与えてしまいますが、一方でモチベーションの高い学生には「楽しそう」「成長できそう」とプラスの効果につながります。
加えて、採用動画内では求める人材を具体的な9つのタイプに分けることで、求めるスキルも明確にしています。
このように、モチベーション(精神)面、スキル面で求める人材を明確にし、伝える内容をそれに合わせることで、「求める人材に響く」ような採用動画になっています。
RADIX2022採用動画 フルバージョン
本採用動画の秀逸なポイントは、「動画の目的を明確にし、伝える内容と配信メディアを最適化」していることです。
いわゆるBtoB企業である同社ですが、BtoB企業はあまり一般に認知されていない傾向にあり、採用活動時にはどうしても認知獲得から行う必要があります。そこで本採用動画では、伝える内容と配信メディアを認知獲得に特化しています。
内容は、誰もが興味を持つ「待遇の良さ(高給、休みが多い)」にフォーカスし、配信メディアには、多くの人の目に止まるYouTube上での広告配信を選んでいます。
採用動画ではテンポよくメリットを伝え、サムネイルもYouTube特有のインパクトあるデザインで制作するなど、配信先に合わせたクリエイティブになっています。
採用動画の目的が明確になっていることで、その達成に最も効果的な内容とメディアを選ぶことができている本採用動画から、多くの就活生が企業名で検索、もしくは概要欄から採用ページに遷移したのではないでしょうか。
台本のないチーフ座談会
本採用動画の秀逸なポイントは、「社員インタビューを、最も伝わりやすい手段で動画にした」ことです。
採用動画は、「台本のないチーフ座談会」というタイトルの通り、チーフスタッフが学生の質問に対して正直に答えていく内容になっています。座談会という形をとっていますが、内容としてはいわゆる「社員インタビュー」です。
学生は社内の雰囲気や先輩の様子を気にしているため、「社員インタビュー」はニーズのあるコンテンツです。しかし社員インタビューでは、ハキハキと台本を読み上げることに終始してしまうケースが多く、「リアルな声を見せる」という点では工夫が必要になります。
そこで本採用動画では、「インタビュアーを設けず、学生の質問を箱から取り出す」「座布団を敷いて地べたに座る」「柔らかい雰囲気で進める」など、雑談のようにインタビューを進めることで、先輩のリアルな声を学生に伝えています。
また、質問内容も企業が伝えたいことだけではなく、「ロフトでやらかしたことある?」「入社して後悔したことある?」といった学生が知りたい内容にも寄り添っていることももポイントです。
マルコメ新卒採用動画社員紹介
引用:マルコメ公式チャンネル(marukomeOfficial)
本採用動画の秀逸なポイントは、幅広い情報を飽きのこないようユニークに伝えている点です。
特筆すべきはやはりユニークな編集スタイルです。テレビ番組のようなエンターテインメント性を高い形を取ることで、飽きずに楽しく採用動画を視聴できるようになっています。
一方で動画の構成もしっかりと練られており、短い尺の中でオフィスや社員の様子から、具体的な仕事内容、クライアントとの商談の様子までと、幅広い内容を網羅的に紹介しています。
伝える情報を増やしすぎてしまい、結局何も伝わらない採用動画に仕上がってしまうことが多い中、本採用動画では、要所を抑えて各情報のバランスを取りつつ、それらをストーリーにのせてユニークな編集で見せることで、短時間で企業の魅力を網羅的に伝えることに成功しています、
採用動画の「今後のトレンド」とは
採用領域でのマーケティングで採用動画を制作する企業が増えてきましたが、5Gの普及や動画市場全体の盛り上がりから、採用動画の制作は今後さらに広まることが予想されます。
活用の広まり方としては、今まで採用動画を制作したことがなかった企業が制作を始めるだけでなく、今まで採用動画を制作してきた企業での活用も増えてくるかと思います。
現在では、「ブランディング動画」「社員インタビュー動画」などが、採用動画のトレンドとして挙げられるかと思いますが、今後はどのような採用動画がトレンドになっていくのでしょうか?下記で考えていきましょう。
1.擬似体験型動画
オフライン施策のオンラインシフトが広まっている今、テキストや静止画よりも圧倒的に情報量の多い動画は、オンラインで「擬似体験」を提供するコンテンツとして重宝されています。
採用領域においても、新型コロナウイルスの影響でオンラインシフトが広まったことから、採用動画を用いた「オフィス体験」「社員の1日体験」などといった、「擬似体験型の採用動画」の活用が今後トレンドになることが予想されます。
2.説明会動画
リアルでの説明会開催が厳しい状況となった2020年以降では、「説明会動画」がトレンドになりつつあります。
就活サイトを運営するワンキャリアでは、説明会をオンライン配信した後、動画をアーカイブ化するYouTubeチャンネル、「ワンキャリアライブ」を始めています。
説明会を動画としてweb上に残しておくことにより、学生はいつでもどこでも説明会に参加することが可能になります。
最終的な面接を対面で行うことは今後も続きそうですが、採用の入り口である説明会については、採用活動の効率化の観点から、コロナにおける一時的な対応ではなく、今後も動画化が進んでいくでしょう。
採用動画の「課題」とは
テキストや静止画に比べ、圧倒的に訴求力の高い「動画コンテンツ」は、前述したように今後更なる活用の加速が予想されます。
一方で、動画コンテンツには「課題」もいくつか存在します。
採用領域のマーケティングを採用動画で攻略するにあたり、「採用動画の課題」についても考えていきましょう。
弱点①「一方的」に進む
コンテンツは「双方向的」である方が、効率良く情報収集ができます。双方向的である重要性について考えるには、Webサイトを例にとると分かりやすいでしょう。
多くのwebサイトには、「目次」や「メニューバー」がついているため、クリックを通じて知りたい情報を自ら選び取ることができます。
ところが、動画は「一方的」に進みます。
目次やメニューバーは用意されておらず、自分の知りたい情報を見つけるには、内容を見ながらシークバーを細かに動かして探す必要があるため、かなりの手間がかかります。
弱点②ユーザーごとの「最適化」が難しい
引用:Using Search to Grow Your YouTube Audience
動画マーケティングに詳しい米BriggsbyのCEOであるJustin Briggs氏は、YouTubeでは20秒間で5割のユーザーが離脱すると話しています。
この高い離脱率は、動画がどのユーザーに対しても同じ内容で進行するため、ユーザーごとの「最適化」が難しいことに起因します。
採用動画においても、それぞれの就活生が異なる情報を求める中、同じ内容で一方的に動画を展開していくため、動画単体で就活生に応じて最適なアプローチを取ることは難しくなっています。
弱点③取得可能な「データ」が少ない
また、動画からの「取得可能なデータが少ない」という課題もあります。
例えば「YouTubeアナリティクス」では、視聴回数や視聴率、視聴者の属性など「動画外のデータ」は取れますが、ユーザーが何に興味を持って視聴しているかといった「動画内の視聴データ」は計測出来ません。
また、動画は制作と修正にコストと時間がかかるため、マーケティングの基本である「PDCAサイクル」を回すにもあまり向いていません。
採用動画に最適な「インタラクティブ動画」とは
上記で説明した課題は、採用動画に限らず、動画全体に言えることになります。
活用が進む一方で、なかなか課題が解決されない動画コンテンツですが、昨今ではそれらの課題を払拭する「インタラクティブ動画」が注目を集めています。
採用領域のマーケティングにおいても、大手企業を始めとし、インタラクティブ動画を活用した施策が広まってきています。
インタラクティブ動画とは?
インタラクティブ動画とは、簡潔に言うと「触れる動画」になります。機能としては、「Webサイト」と「動画」のハイブリットと考えていいでしょう。
インタラクティブ動画を用いると、ユーザーのタップに応じて「動画内容が切り替わる」「特定の時点にスキップ」「詳細をポップアップ表示」など、様々な機能を動画上に仕掛けることができます。
特に、「画面に触れて」操作するスマートフォンと、「動画に触れる」インタラクティブ動画はUX上相性が良く、ユーザーに新たな視聴体験を提供する「リッチな動画」としても活用できます。
では、採用領域のマーケティングにインタラクティブ動画を用いることで、具体的にどのようなメリットと効果があるのか、実際の活用事例を交えて、下記で紹介していきます。
インタラクティブ採用動画の効果・事例
1.没入感の高い体験型動画が作れる
今後更なる活用が予想される「擬似体験型動画」コンテンツですが、インタラクティブ動画では通常の動画よりも更に実際の雰囲気、業務内容をイメージできます。
PHC様
PHC様に活用いただいた採用動画では、1dayインターンをインタラクティブ動画化しています。先輩社員から電子カルテの提案をお願いされ、「医師に話を聞きにいく」「先輩にアドバイスをもらう」「自分で情報収集する」を選択するシーンが設けられています。
その後の医師や先輩に意見を求める際にも選択するポイントが設けられており、実際の業務内容をインタラクティブ採用動画から疑似体験することができます。就活生の性格、思考に応じて最適な業務内容をアプローチできるよう設計されています。
2.視聴データの詳細な分析が可能
採用動画と違い、インタラクティブ採用動画は視聴動向をデータで分析することができます。
動画レポート画面
インタラクティブ採用動画は設置元で再生されているのか、再生後の視聴維持率、離脱点に加えてタップ/クリックの細かい視聴動向の分析が可能になります。そのため、就活生は「営業部門」ではなく、「技術部門」に注目しているなど数値として興味を動画レポートからデータで確認することができます。
3.採用サイトの既存コンテンツを動画化
採用サイトでは、「代表挨拶」「事業紹介」「先輩社員のインタビュー」「先輩社員の1日」などが定番のコンテンツとなっており、多くの企業から発信されている情報となります。就活生からも「雰囲気」は重要視されており、簡潔にイメージしやすく伝えられるのがインタラクティブ採用動画になります。
エムフロ様
エムフロ様に活用いただいた採用動画では、「先輩社員の1日」をパロディ風にインタラクティブ採用動画化しています。WEBサイトでの画像、テキストでは伝わらない要素を動画で表現するだけではなく、「ポップアップ機能」により社員をタップすれば画像やテキストの情報が表示されたり、「ストーリー分岐機能」で動画の進行をタップで選択できるなど、就活生のペースで動画を視聴できる設計になっています。
※ポップアップ機能:ユーザーの選択に応じて、動画上に画像とテキストが表示される機能
採用動画の最後には採用サイトへの遷移ボタンなども組み込まれており、就活生が興味を持ったときにエントリーページやナビ媒体のページを探す手間も軽減されます。
まとめ
本記事では面白い採用動画の事例とメリット・効果に焦点を当てて紹介しました。
今後の採用活動では、オンラインによるミスマッチが問題視されていたり、そもそもの母集団形成の部分から、新たな採用手法が必要になってくると考えれらます。
インタラクティブ採用動画は採用領域のマーケティングに活用できる次世代の採用コンテンツです。採用活動で課題などがありましたら、お気軽にご相談ください。

執筆者
田中 斗唯
MIL株式会社 クリエイティブグループ エディター
1997年生まれ、神奈川県出身。大学在学中にインターンとしてMIL株式会社にジョインし、2020年12月に入社。インタラクティブ動画を専門とした制作経験を活かし、クリエイティブグループでは主に、インタラクティブ動画特有のUIデザインや映像編集を担当する。