リード獲得に効果的なツール9選!選定ポイントをわかりやすく解説

リード獲得に効果的なツール9選!選定ポイントをわかりやすく解説

コロナ禍以降、BtoBビジネスでは顧客接点のオンライン化が急速に進みました。2022年にアイティメディア株式会社がBtoBマーケターに対し行った調査では、BtoBにおけるリード獲得は「自社サイト」「Webセミナー」「オンライン展示会」がトップ3だったとのこと。オンライン化が進む中で、各種デジタルツールの活用は不可欠になっています。

本稿では、特にリード獲得に役立つツールとして「ウェビナー」「マーケティングオートメーション(MA)」「インサイドセールス」の3種類に分けてご紹介します。リード獲得ツールの導入を検討している方は、ぜひお役立てください。

ウェビナーアーカイブ活用ガイド

リード獲得に役立つツールとは? 

そもそもリードとは「将来的に成約可能性のある見込み客」を指します。リード獲得に繋げるためのデジタルツールのうち、代表的なものとしてはウェビナーツールやMAツール、インサイドセールスツールなどがあります。

それぞれの概要については以下のとおりです。

ウェビナーツール オンライン上でセミナーやプレゼンテーションを実施するツール
・ライブ配信
・リアルタイムの質問&回答
・ウェビナー参加者の登録
・アーカイブ配信
MA(マーケティングオートメーション)ツール マーケティング活動を自動化し、リードの獲得からナーチャリング(育成)までを効率的に行うツール
・自動のメールマーケティング
・リードスコアリング
・セグメンテーション
・ランディングページ作成
・CRM統合
インサイドセールスツール 電話やリモートでのセールス活動をサポートするツール
・コールトラッキング
・レコーディング オートダイヤラー
・リード管理
・スクリプト作成
・作成支援
・CRM統合

リード獲得ツールの重要性 

BtoB領域では、かねてよりオフラインでの訪問営業(フィールドセールス)やテレアポが主要なリード獲得の手段でした。しかし、2010年代以降はデジタルテクノロジーの発達、慢性的な労働力不足などの影響、さらに2019年12月に始まったコロナ禍の影響もあり、オンラインでリード獲得を目指す企業が増加しています。

株式会社ITコミュニケーションズが公開している2023年の調査結果によれば製品やサービスを検討する段階での情報源は「各種Webメディア」が 47.9%と突出しており、(BtoB領域でも)顧客側の行動も変化しているのが現状。

また、株式会社ベーシックが行った調査を参照すると、コロナ禍により多くのBtoB企業が「Webサイト改善、LP改善」「SNS広告」「ウェビナー」などのオンラインでの集客施策を強化したとのことです。
コロナ禍以降のリード獲得手段に関する調査
出典:株式会社ベーシック

このように顧客行動がオンライン化している状況であるため、ツールを利用したリード獲得の重要性も増しています

リード獲得にツールを使うメリット・デメリット 

ここからは、リード獲得にツールを使うメリットとデメリットについてみていきましょう。

ツールを使うメリット

リード獲得にツールを用いることで、顧客管理を効率化できるというメリットがあります。所属企業や役職、業種といったリードの属性情報やニーズをデータベースで管理し、全社的にリード情報を共有可能です。

つまりは、マーケティング部門だけでなく、営業やインサイドセールスなど、さまざまなチャネルから流入するリード情報を一元化できるということ。リードの購買意欲や商談の進み具合などを各部門が把握すれば、自社のマーケティング施策をより効果的に進められるでしょう。

ツールを使うデメリット

リード獲得ツールの導入にあたっては、いくつかのハードルが存在します。最も代表的なのは、ツールの導入・運用には初期費用やランニングコストが必要な点。

加えて、数多くのリード獲得ツールが存在するなかで、自社のニーズに最も適したツールを選定しなければならず、ROI(投資対効果)や導入意義について社内で稟議を通す必要があります。

導入後に、ツールの使い方を習得するための教育コストもあらかじめ把握しておきましょう。

リード獲得に効果的なツールを選ぶポイント3点

リード獲得を目的にしてツールを選定する際には、以下の点を意識しましょう。

  • 導入の目的に合ったツール
  • 価格、カスタマーサポート
  • データ連携・分析

それぞれについて、具体的に解説します。

導入の目的に合ったツール

ツールを導入する際には「自社施策の目的に即したツール選び」が重要です。

まずは自社の課題を明確化しましょう。例えば、自社で行っているリード獲得やナーチャリングの作業が煩雑で、マーケティング担当者の負担が大きすぎると考えられる場合はMAツールの導入が推奨されます。

導入目的と合致するツールを選ぶことで、効果的なリード獲得が期待できるでしょう。

価格・カスタマーサポート

コストパフォーマンスの高いツールを選定するためには、まずは初期費用・運用費用などの価格に着目するのが大切です。予算内で最も機能的で使いやすいツールを選ぶことが求められます。

価格だけでなく、カスタマーサポートの充実度も確認しましょう。問題が発生した際のサポート体制や、導入時の支援、継続的なアップデート・機能追加なども、長期的にツールを使用し続ける上では大切な要素といえます。

データ連携・分析

リードのデータを他ツールと連携・分析する機能は、「リード獲得後」のマーケティング施策を効率化させる上では重要な機能です(例:インサイドセールスツールとMAの連携など)。

「選んだツールが他のシステムやツールと連携できるか」「どのようなデータを収集・分析できるのか」を確認することが必須になります。ユーザーの行動履歴やアクセス元、滞在時間などの詳細なデータを取得・分析可能なツールを導入すれば、更に精度の高いマーケティング戦略を策定できるでしょう。

ウェビナーのおすすめツール3選 

リード獲得のフックとして重要な「ウェビナー」を効果的に運用したいなら、自社にウェビナーに関するノウハウがなくても使いやすい、次のツール3つがおすすめです。

  • smartwebinar|ウェビナー管理ツール
  • Bizible|ウェビナーマーケティングツール
  • MIL | ウェビナーのアーカイブ化に!インタラクティブ動画編集ツール

以下より解説します(2023年8月時点の各社公式サイトを参照)。

smartwebinar|ウェビナー管理ツール

リード獲得ツール「smartwebinar」
引用:smartwebinar

smartwebinarは「LPの設置」「登録フォーム制作」「当日の配信」「成果のレポート出力」など、ウェビナー配信に必要な機能が揃った配信ツールです。

ウェビナーの準備から開催後までをサポートするナビゲーション機能が実装されているため、ウェビナー配信に関するノウハウがない企業でも簡単にウェビナー配信を行いつつ、リード獲得を図れます。

レポート機能内蔵で分析もシンプルに行え、ウェビナーの配信回ごとの数値をリアルタイムで確認可能。ウェビナーに関するノウハウがない場合でも、リード獲得効果を最大化できるでしょう。

代表的な機能 ・LP・登録フォーム作成
・メール配信
・流入経路計測
・見逃し配信(自動)など
料金プラン <スタンダード>
初期費用:10万円
月額費用:3万円
<スタンダードプラス>
初期費用:10万円
月額費用:7万円
サポート ・製品資料の無料配布 
・代行操作/設定(追加料金が必要)
公式サイト https://www.expoline.jp/smartwebinar/#plan

引用:smartwebinarITトレンド

Bizible|ウェビナーマーケティングツール

リード獲得ツール「bizible」
引用:Bizible

Bizibleは、ウェビナー配信のための「運営プラットフォーム」で、告知ページや申込フォーム、配信後のアンケート回収など、ウェビナー施策に必要な機能がワンパッケージになっています。

Biziblは「ツールをただ利用するだけ」ではなく、専門的な人材によるウェビナー配信のコンサルティングを受けることも可能。ウ自社のウェビナー施策における目標達成に必要な企画支援やノウハウも提供されているため、「プロのアドバイスを受けたい」という場合におすすめです。

代表的な機能 ・SEO対策済み告知ページの作成
・申し込みフォームの作成
・ライブウェビナーなど
料金プラン 要問い合わせ
サポート ・導入サポート
・運用サポート
・集客サポート
・機能や活用方法などを紹介する無料ウェビナーの公開
公式サイト https://bizibl.tv/

引用:Bizible

MIL | ウェビナーのアーカイブ化に!インタラクティブ動画編集ツール 

動画マーケティング 会社_インタラクティブ動画マーケティング「MIL」
インタラクティブ動画マーケティングMIL」は視聴者がタップ・クリックのアクションを実施することで、ストーリーが分岐するインタラクティブ動画の作成・編集ツールです。

ウェビナー施策では「アーカイブ配信」の用途で活躍します。アーカイブ配信とは録画した動画を後から配信する手法で、より多くの視聴者にリーチできる点がメリット。開催して終わりではなく、「広告配信」「自社サイトやSNS」経由でリードを獲得するためのコンテンツとして有効です。

アーカイブ配信の際には、情報が一方通行になってしまわないように、MILの機能でクリッカブルなCTAなどのインタラクティブ性を動画のなかに組み込むことで、視聴者のエンゲージメント向上に繋げられます。

例えば、BtoB企業の株式会社スタディストは、ウェビナーのアーカイブ配信において、インタラクティブ動画を採用。さらに、MILとSFAを連携させることにより、リード獲得・ナーチャリング・クオリフィケーション (購入可能性の高い見込み顧客の選別)に役立てています。
リード獲得動画_株式会社スタディストのインタラクティブ動画事例1
スタディストの事例については、下記の記事でより詳しく解説していますので、合わせてご参照ください。

関連記事:ウェビナーのインタラクティブ動画化でBtoBのリード獲得・育成・商談化を実現!

代表的な機能 ・インタラクティブ動画編集
・SFA連携
・動画レポート(視聴データ分析)など
料金プラン 要問い合わせ
サポート ・セールスチーム、カスタマーサクセスチームによる伴走支援
・チャット窓口でのカスタマーサポート
公式サイト https://mil.movie/

マーケティングオートメーション(MA)のおすすめツール3選 

ここからは、マーケティングオートメーション(MA)のおすすめツールについて、以下の3つを紹介します。

  • HubSpot|CRMシステムを中心としたプラットフォーム
  • SATORI|匿名の見込み顧客にも強いMAツール
  • Account Engagement(旧:Pardot)|顧客となる可能性が高いリードを発掘

次項より、個別にみていきましょう(2023年8月時点の各社公式サイトを参照)。

HubSpot|CRMシステムを中心としたプラットフォーム

リード獲得ツール「HubSpot」
引用:HubSpot

HubSpotはマーケティングや営業、コンテンツ管理、カスタマーサービスなどの各業務を連携させ、包括的なマーケティング戦略を行うための必要機能が揃ったCRMプラットフォームです。

CRMをベースとしたHubSpotの一連サービスは、リードの情報管理に加え、リードごとにパーソナライズしたフォローメールの送信、ランディングページの作成、広告管理など、リード獲得に役立つ機能が用意されています。

「単体のツールで、マーケティング活動に必要な機能を網羅したい」という場合は、導入が検討できるでしょう。

代表的な機能 ・商談スケジュール設定
・広告ツール
・Eメールマーケティング
・リード管理
・無料のウェブサイト作成ツールなど
料金プラン <Professional>
・9万6,000円/月〜
<Enterprise>
・43万2,000円/月〜
サポート ・メールやチャット、電話による相談受付
・導入支援サービス
・個別トレーニング・コンサルティングサービス
・学習コンテンツ(ブログやお役立ち資料、認定資格制度など)
・ユーザーコミュニティ
公式サイト https://www.hubspot.jp/homepage

引用:HubSpot

SATORI|匿名の見込み顧客にも強いMAツール

リード獲得ツール「SATORI」
引用:SATORI
SATORIは、リード獲得と獲得後のナーチャリングを合わせて行えるMAツールです。リード獲得機能は「ランディングページの作成」「問い合わせフォームの最適化」「ポップアップ表示」など。
リード獲得で役立つ機能もあり「アクセス企業のリスト作成」「見込み顧客のセグメント」などをカバーしています。収集したデータは、タグ付けによるグルーピングを行った上で管理可能ですので、ウェビナーで獲得したリード情報をその後の施策に活かしやすいといえます。

リードを獲得するだけでなく、その後の管理も効率的に行いたい企業にとって、有意義なMAツールといえます。

代表的な機能 ・アクセス企業リスト
・セグメント
・ポップアップ表示
・メール配信など
料金プラン ・初期費用:30万円
・月額費用:14万8,000円/月
サポート ・サポートデスク
・お役立ち資料
・無料セミナー
公式サイト https://satori.marketing/

引用:SATORI

Account Engagement(旧:Pardot)|顧客となる可能性が高いリードを発掘

リード獲得ツール「Account Engagement」
引用:Account Engagement

Account Engagement(旧 Pardot)とは、セールスフォース・ジャパンが提供する、クラウド型の営業支援ツールSalesforceと一体になったMAツールです。

リード獲得に有効な機能が多数揃っており「WEBトラッキング機能」「ユーザーアクティビティのスコアリング機能」など。Salesforceとの連携も容易に行えますので、マーケティング・営業の部門間連携を強化したい企業にとって、導入効果の高いツールといえるでしょう。

代表的な機能 ・WEBトラッキング機能
・ユーザーアクティビティのスコアリング機能
・メールを用いたテスト機能
・フォームやランディングページの作成機能など
料金プラン <Growth>
・15万円/月〜
<Plus>
・30万円/月〜
<Advanced>
・48万円(1ユーザー)/月〜
サポート ・電話による問い合わせ受付
・使用方法を説明した動画コンテンツ
・ウェビナー
・ユーザーコミュニティ
公式サイト https://www.salesforce.com/jp/

引用:Account EngagementBOXIL SaaS

インサイドセールスのおすすめツール3選 

インサイドセールスを行う際におすすめのツールは、以下の3つです。

  • amptalk|電話と商談を可視化し、営業DXを実現
  • ベイルズクラウド|電話営業のアナログ業務を自動化し、業務コスト削減
  • チラCEO|国内最大級の決裁者マッチングツール

それぞれ個別に解説します(2023年8月時点の各社公式サイトを参照)。

amptalk|電話と商談を可視化し、営業DXを実現

リード獲得ツール「amptalk」
引用:amptalk
amptalkは、文字起こしや音声解析機能がセットになった、インサイドセールスにおける負担を削減しつつ商談の共有・振り返りを効率化させるためのツールです。自動解析された情報は、数値として可視化が可能。説得力のある客観的データを活用することで、リード獲得のためのアプローチ戦略を効率的に策定できるようになります。

さらに、外部ツールとの連携機能も充実している点も特徴。HubSpotやSalesforceと連携させることで、マーケティング・営業・インサイドセールスの連携を円滑化させられるでしょう。

代表的な機能 ・Zoom・Salesforce・Slack連携
・解析結果閲覧
・コメントなど
料金プラン 要問い合わせ
サポート ・問い合わせフォーム
・製品資料
・お役立ちコンテンツ
公式サイト https://amptalk.co.jp/

引用:amptalk

チラCEO|国内最大級の決裁者マッチングツール

リード獲得ツール「チラCEO」
引用:チラCEO
チラCEOは、決裁者との商談アポを取得するための「決裁者限定商談マッチングサービス」です。2022年3月時点での登録者は6,000人以上で、登録決済者の72%が社長とのこと。

一般的に、決裁者との商談機会を得るためには「顧客開拓→ターゲット企業へのコンタクト→商談打診」というプロセスが必要ですが、チラCEOでは一連のプロセスを専属の担当者に任せられます。そのため、少ない労力で新規リードの獲得が可能。

自社の営業・インサイドセールス担当者は、商談により集中することが可能。「営業活動を少ない人員で効率化しつつ、成約確度を高めたい」という場合は、積極的に検討しましょう。

代表的な機能 ・メッセージ送付
・掲示板投稿
・会いたい機能など
料金プラン ・初期費用:30万円
<ライトプラン>
・25万円(税抜)/月〜
<ベーシックプラン>
・35万円(税抜)/月〜
<プレミアムプラン>
・50万円(税抜)/月〜
サポート ・定例MTG
・インサイドセールス代行(※プラン次第)
・イベント主催
・製品資料
公式サイト https://onlystory.co.jp/

引用:チラCEO3分でわかるチラCEO

FORCAS|顧客リスト作成ツール

リード獲得ツール「FORCAS」
引用:FORCAS

FORCASは、受注に繋がりやすいリードを可視化し、売上を効率的に最大化するためのツールです。株式会社東京商工リサーチ、株式会社野村総合研究所、Baseconnect株式会社など、複数パートナーから提供された150万社以上の企業情報がデータベース化されており、「自社にとって最適な見込み客」をリストアップするのに役立ちます。リストを活用することで、リード獲得の施策を効率化できるでしょう。

リスト作成の際には、業界や業績、企業規模などからの絞り込みが可能。アプローチするべき企業のリスト作成に課題がある企業は、積極的に検討できるといえます。

代表的な機能 ・顧客分析・企業リスト作成
・名寄せ機能
・Salesforce・MA連携など
料金プラン 要問い合わせ
サポート ・専属コンサルタントが導入から運用までサポート
公式サイト https://www.forcas.com/

引用:FORCASSaaSLOG

まとめ

リード獲得ツールを導入すれば、オンラインでの見込み客の獲得を効率的に進められます。リード情報の分析機能が実装されたツールを選定すれば、その後のリード管理も効果的に実施できるでしょう。
ツール選びの際には、自社の目的に合致したものを選ぶことが大切。例えば「ウェビナー施策を行いたいから配信用ツール」「マーケティング業務全般を効率化したいからMAツール」といった形で、自社のマーケティング戦略とマッチしたリード獲得ツールを導入しましょう。

ウェビナーアーカイブ活用ガイド

執筆者
瀧口 愛

MIL株式会社 マーケティング

Web制作会社でサイト構築に従事後、MIL株式会社へ入社し、マーケティングチームに所属。ウェビナーや展示会実施の基盤を構築し、毎月のウェビナーやオフラインイベントの企画・運営全般を担当している。その他、メルマガ配信やマーケ全体の施策効果分析など、フィールドマーケティング領域全般を担う。

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MILであれば、インタラクティブ動画を素早く編集でき、動画配信後の測定結果はレポート画面より確認できます。インタラクティブ動画の制作から運用まですべての機能をプラットフォーム化し、動画PDCAを回します。