アンケートLPの作り方・設問ポイント&2023年最新トレンド事例を解説!

アンケートLP

アンケートLPとは「広告と商品ページをつなぐ、アンケート形式のランディングページ」のことであり、化粧品や健康食品などの効果的な獲得手法として定着しつつあります。当記事では、「アンケートLP」の特徴や活用のメリット、効果的なアンケートLPの作り方、設問のポイント、2023年の最新トレンドなどについて詳しく解説していきます。

CVを獲得するLPの作り方ガイド

アンケートLPとは?特徴と注目される背景

アンケートLPとは、「広告」と「商品ページ」をつなぐクッションページの一種で、アンケート形式のコンテンツが盛り込まれたランディングページ(LP)を指します。

「アンケートに答えると割引クーポンがもらえる」などを動機として1〜4問程度の簡単なアンケートに回答してもらい、回答のプロセスで自然と商品への理解と関心を深め、購入や申込などのコンバージョン率(CVR)を向上させることを目的としています。
アンケートLPの代表的な構成

広告と商品をつなぐ「クッションページ」という意味合いでは「記事LP」と似ていますが、比較すると以下のような違いがあります。

アンケートLP 記事LP
ユーザー行動 能動的(回答する) 受動的(読むだけ)
所要時間 短い・1分以内(離脱しにくい) 長い・2~5分(離脱しやすい)
ターゲット 潜在層にアピールできる 限定される
アンケートLP ユーザー行動:能動的(回答する) 所要時間:短い・1分以内(離脱しにくい) ターゲット:潜在層にアピールできる
記事LP ユーザー行動:受動的(読むだけ) 所要時間:長い・2~5分(離脱しやすい) ターゲット:限定される

近年、Cookie規制によってリターゲティング広告などが制限されたり、2021年8月に改正された薬機法(医薬品医療機器等法)の厳格化によって表現の幅が狭まったりと、Web広告による新規顧客の獲得が困難になる中、ユーザーを能動的なアクションに導き、広告から効率よく獲得できる手法として「アンケート広告(アンケートLP)」が注目されているのです。

「アンケートLP」の活用メリット3点

アンケートLPは、以下のような活用メリットがあります。

  • 見込み客の獲得
  • ユーザーの悩みを顕在化し、態度変容を促進
  • インサイトデータ収集・活用

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

見込み客の獲得

アンケートLPは読み物コンテンツよりもエンタメ要素が強く、また形式ばった「アンケート」よりも参加ハードルが低く、遊び感覚で気軽に参加していただけるため、見込み顧客の獲得につながりやすいというメリットがあります。またアンケートLPは、「所要時間が短い」ため離脱しにくく、まだ商材への興味の薄い潜在層にもアプローチしやすい点も特徴です。

ユーザーの悩みを顕在化し、態度変容を促進

アンケートLPは、設問を見ながら「自分自身に問いかけて答える形式」のため、ユーザーの悩みを顕在化し、購入意識を高めやすいという特徴があります。アンケートに参加してもらいながら、商品・サービスの「自分ごと化」を促進。認知フェーズから興味・関心フェーズへと、顧客の態度変容を促します。

アンケートLPによって商材への理解と関心を高めた状態で、商材のLPへと遷移するるため、LPからの離脱を防止しコンバージョン向上も期待できます。もともとニーズが顕在化しているユーザーだけでなく、準潜在層や潜在層へもアプローチでき、コンバージョンの量だけでなく質を高める効果が得られるでしょう。
クッションページ企業側のメリット

インサイトデータ収集・活用

アンケートLPでは、通常のLPと違って「回答」という双方向コミュニケーションを通じて、ユーザーのインサイトデータを取得することができます。これらのデータを蓄積・分析し、ユーザーのインサイト分析やマーケティング戦略に活用できるのは、アンケートLP活用の大きなメリットでしょう。

「アンケートLP」に向いている商材

アンケートLPは「個人によってお悩みやニーズが異なる商材」「定期的に購入する商品(通販)」へのアプローチに最適です。特に「美容」や「健康」などは、アンケート回答を通じてユーザーの潜在的な悩み・課題を顕在化し、商材へのニーズを自覚させやすいカテゴリです。「アンケート回答者に××プレゼント」などと表記することで回答を導きやすいため、通販などクーポンをすぐに適用できるようなサービスにも適しているでしょう。

<アンケートLPに適した商材の例>
●コスメ
●健康食品
●美容サロン
●保険・金融商品
●通販 など

アンケートLPの作り方・設問設計のポイント

アンケートLPの作り方を解説します。全体の構成と設問設計のポイントを確認しておきましょう。

全体の構成

アンケートLPは、以下4つのパートで構成されます。

1:ファーストビュー(タイトル・サブタイトル・画像・回答特典)

手間や時間をかけてユーザーがアンケートに回答する動機は「お得感」です。価格、割引率、キャンペーン内容などを競合比較して特典を設計し、ファーストビューにはアンケートに回答するメリットを入れて、行動を喚起しましょう。また「アンケート回答の所要時間や設問数」を記載し、気軽さをPRすることで、参加のハードルを下げましょう。

出典(以下2画像も共通):富士フイルム ASTALIFT「エイジングケアに関するアンケートご協力のお願い」

2:アンケート部分

離脱を防ぐため、アンケートの設問数は、3~5問が適切です。数の確保を目的とするなら3問、CVにつながる質の確保を目的とするなら5問程度が適切です。アンケート回答プロセスを経て、ユーザーが潜在的な悩み・課題を認識できるように設問を設計することがポイントです。

3:まとめ

回答のお礼と、アンケートを送信することで得られるメリット(割引クーポンなどの案内)を再度提示し、行動を促進しましょう。

4:アンケート完了ボタン

アンケートが完了すると、アンケート特典(商品ページ)へと遷移します。

効果的なアンケートLP設問のポイント3点

CVRを上げるために注意すべきポイントについて、以下解説します。

【ポイント1】回答の負荷をかけない

ストレスを感じる設問だと、途中で離脱してしまうかもしれません。なるべく文字数は少なくし、深く考えなくても、直感的に回答が選べるような設問にしましょう。「Yes/No」で答える形式のアンケート型のLPは、ユーザーにとって回答する負担が小さいため、商品ページへの移行が高い傾向にあります。特に1問目は「Yes/No」形式の答えやすい設問を入れると良いでしょう。

【ポイント2】アンケートの中で、商品の重要性を刷り込む

アンケートに回答する過程で自身の潜在的な悩みと対峙させ、解決する方向性や成分を提示した上で、商品の重要性を学んでもらえるような設問を入れると、悩みが顕在化したタイミングで商品ページへ遷移できるため、CVRの向上に効果的です。以下のような順で、構成しましょう。

<設問例>
Q1:○○(悩み)が気になったことがありますか?
※ユーザーの悩みを顕在化させるための設問

Q2:○○(悩み)に対して、ケアできていますか?
※ユーザーの悩みを顕在化させるための設問

Q3:○○(悩み)ケアとして注目を集めているのが△△(商品名/食材)です。△△には○○の成分が含まれていることを知っていますか?
※商品の重要性を学んでもらうための設問(ユーザーの悩みと商材をリンクさせる)

但し、表現には注意が必要です。2021年8月に改正された薬機法では、以下のように定められており、医薬品や化粧品などでの誇張表現・虚偽表記がより厳しく取り締まられるようになりました。

第66条 何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。
出典:厚生労働省「医薬品医療機器等法」

設問を作る際は、薬機法に触れるような誇張表現や、ユーザーに過度の期待をさせるような内容を入れないよう、十分に注意しましょう。

【ポイント3】魅力的なオファー(特典)と興味を誘うコピーで、コンバージョンを促進する

オファーは回答前の「ファーストビュー」と回答後の最終ページに掲載しましょう。「アンケートに回答すれば、○○が手に入る」という魅力的なオファーの存在で回答率を高め、離脱を防止します。

アンケートLPの最新トレンドは「インタラクティブ動画」

ここまでアンケートLPについてご紹介してきましたが、近年、デザインも内容も似たようなものが溢れ返っているおり、新鮮味に欠けている状況にありました。

そのような中、注目を集めているのが「インタラクティブ動画」を使ったアンケートLPです。以下では「インタラクティブ動画」を使ったアンケートLPの最新トレンド事例についてご紹介します。

「インタラクティブ動画」とは?

インタラクティブ動画
インタラクティブ動画(触れる動画)とは、「視聴者が触れる仕掛けを組み込んだ動画」のことです。従来「視聴のみ」で終わっていた動画の中に「仕掛け」があることで、今までにない動画マーケティングを実現できるようになります。インタラクティブ動画は双方向コミュニケーションができるため「コンバージョンにつながりやすい」という特徴があり、アンケートLPの目的と大変マッチしています。
インタラクティブ動画とは
関連記事:インタラクティブ動画とは?触れる動画の事例、メリット、作り方を完全解説!

「インタラクティブ動画」を使ったアンケートLPの最新事例3選

以下では、インタラクティブ動画を用いて作られた「アンケートLP」の最新事例をご紹介します。 通常のアンケートLPとの違いは「触れる動画」になっており、よりストレスなく、リッチなコンテンツを提供できる点です。

1:アンケートLPでInstagram動画広告経由のCVRが160%|エアークローゼット

月額制ファッションレンタルサービス「airCloset」を展開する株式会社エアークローゼットでは、SNS広告を活用して集客を図っていたものの、「ファッションレンタルサービス」という新しいサービスの理解促進と、サービス価値の訴求に課題を抱えていました。

テキストと静止画のみの表現に限界を感じ、短時間で直感的・感覚的に情報を伝えられる「動画動画」を用いた広告を運用し、さらに効果を高めるため、Instagram広告の遷移先として従来のLPではなく「インタラクティブ動画」を導入しました。

「アンケート型」の動画で表示される設問にタップ・クリックしながら回答することで、視聴者の悩みを明確化できるのが特徴です。その悩みの解決には「airCloset」が役立つと理解させた後、アンケート終了後には「割引クーポン」が提示され、動画内のCTAからサービスサイトの利用申込ページへと遷移させる仕掛けとなっています。
airclosetアンケート型のインタラクティブ動画

その結果、LPへの遷移率は約30%アップ。さらに従来の記事LPと比較して、有料会員のCVRが160%となる成果が出ました。インタラクティブ動画の活用により視聴者がスムーズに「理解体験」を進められ、また楽しみながらサービスの理解を深められたことで、成果につながったと言えます。

2:アンケートを経由して、ニーズに合う3種類のページへ遷移!|マンションナビ

日本最大級のマンション相場公開サイト「マンションナビ」上で一括査定サービスを提供し、マンション所有者と不動産会社をマッチングしているマンションリサーチ株式会社。新規に獲得する顧客の質向上を目的とし、Web広告とLPの間にインタラクティブ動画によるクッションページを設置しています。

広告から流入するマンション所有者の売却意欲には差があるため、売却意欲の高いユーザーを集客してCVRとCVの質向上をはかるべく、クッションページにハブページの役割を持たせました。ユーザーがアンケート型動画の設問に沿って回答をしていくと、それぞれの温度感・ニーズに合わせて「査定依頼のLP」「無料相談のLP」「会員登録のLP」の3つのページが案内されます。

インタラクティブ動画クッションページ
関連記事:広告からのクッションページとして「アンケート型」のインタラクティブ動画を活用。ユーザーの回答に合わせて3種類のLPへ遷移させ、CVRとCVの質を向上!

CVRの向上に加えて、ユーザーの悩みに沿ったLPを案内することでユーザーの顧客体験が上がり、さらに不動産会社に売却意欲の高いユーザーを厳選して紹介できるため、不動産会社の満足度向上も期待できる好例です。

3:静的なアンケートLPと比較してCVR2.1倍に!|脱毛サロン・クリニック

まずは、脱毛サロン・クリニックの「アンケートLP」をご紹介します。InstagramとTwitter上で広告を配信し、広告のランディング先として、インタラクティブ動画が活用されました。

動画内の設問は、下記の通りです。触れる動画となっているため、回答をタップすると、次の設問へと進みます。

  • 脱毛したい箇所(全身 or 見えるとこ or 脇)
  • 光脱毛 or 医療脱毛
  • スピード優先 or 費用優先

「光脱毛 or 医療脱毛」の分岐地点では、左右の下端に「光(医療)脱毛とは」というタグが表示され、タップをすると、それぞれのメリット・デメリットが「ポップアップ」で表示されます。予測される視聴者の疑問点をポップアップで補足することで、予め検索する手間を省き、ストレスなく回答できるようにしています。
アンケートLP・ポップアップ

最後の設問に回答すると「そんなあなたにぴったりなサロンは...」という文言の後、回答内容に応じた「サロン・クリニックの紹介動画」が再生されます。回答内容によって、同じサロンでも訴求の文言が変わるなど、視聴者に合わせて内容を最適化させています。
アンケートLP・最終画面

最後の分岐動画である「サロン・クリニックの紹介動画」では、動画の下部に「無料カウンセリング予約はこちら!」という文言の「ダイレクト外部リンク」ボタンが設置されています。これにより、自分に最適なサロン・クリニックを提案された視聴者を、ワンタップでカウンセリング予約ページへ遷移させる流れになっています。

今回の動画は、主にInstagramのフィード、ストーリー上に配信されました。同じ内容で、静的LPとインタラクティブ動画の2種類を展開したところ、いずれもインタラクティブ動画のほうが高い数値となりました。

静的LP:送客率=5%、CVR=2.1%
インタラクティブ動画:送客率=39%(2.6倍)、CVR=2.4%

インタラクティブ動画全体のインタラクション(タップ)率は365.4%で、動画に対して一人あたり3.6回以上タップしていることとなり、動画をタップしながら楽しんで視聴してもらえたことが、高い送客率とCVRにつながったと推測できます。実際の事例・詳細は、以下の記事をご確認ください。

関連記事:タップで診断!インタラクティブ動画で作るリッチな「診断コンテンツ」

インタラクティブ動画によるアンケートLP作成なら「MIL」がオススメ

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インタラクティブ動画マーケティング「 MIL 」では、インタラクティブ動画の企画・制作からレポート分析、運用・改善まで継続的にサポート。社内に動画制作のノウハウやリソースのない企業様でも安心してご利用いただけます。

MILで制作・公開した動画には、オリジナルの公開用URLと埋め込みタグが発行されるため、「SNS広告にURLを入稿する」、「自社サイトに埋め込む」などの方法でアンケートLPとして活用できます。計測した視聴データを元に、動画を改善しながら運用できる点が従来の動画との大きな違いであり、成果につながる秘訣です。

まとめ

アンケートLPとは、広告と商品ページをつなぐ、アンケート形式のページです。アンケートLPを経由することで、商品ページのCVRを高めることが目的です。CVRの向上と他社との差別化を狙うなら「インタラクティブ動画」を使ったアンケートLPを作成してみてはいかがでしょうか?

CVを獲得するLPの作り方ガイド

執筆者
桑田 将臣

MIL株式会社 セールスグループ マネージャー

WEB系ベンチャー企業にて新規事業の立ち上げ・セールスなどを経験後、PR会社にてデジタルプロモーションの企画提案を担当。2019年3月よりMIL株式会社に入社し、現在はセールスグループの各部門を統括している。

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