アンケートLPとは「広告と商品ページをつなぐ、アンケート形式のランディングページ」のことであり、化粧品や健康食品などの効果的な獲得手法として定着しつつあります。当記事では、「アンケートLP」の特徴、効果的なアンケートLPの作り方、設問のポイント、デザイン事例、2022年の最新トレンドについて、詳しく解説していきます。
アンケートLPとは?
アンケートLPとは、「広告」と「商品ページ」をつなぐ「アンケート形式のページ」です。「アンケートに答えると割引クーポンがもらえる」などを動機としてアンケートに回答してもらい、商品ページのCVR(コンバージョン率)向上へとつなげることを目的としています。
「アンケートLP」の特徴
広告と商品をつなぐという役割は「記事LP」と似ていますが、比較すると以下のような違いがあります。
アンケートLP | 記事LP | |
---|---|---|
ユーザー行動 | 能動的(回答する) | 受動的(読むだけ) |
所要時間 | 短い・1分以内(離脱しにくい) | 長い・2~5分(離脱しやすい) |
ターゲット | 潜在層にアピールできる | 限定される |
アンケートLP | ユーザー行動:能動的(回答する) | 所要時間:短い・1分以内(離脱しにくい) | ターゲット:潜在層にアピールできる |
---|---|---|---|
記事LP | ユーザー行動:受動的(読むだけ) | 所要時間:長い・2~5分(離脱しやすい) | ターゲット:限定される |
アンケートLPは、設問を見ながら「自分自身に問いかけて答える」ため、ユーザーの悩みを顕在化し、購入意識を高めやすいコンテンツになっています。またアンケートLPは、「所要時間が短い」ため離脱しにくく、興味の薄い潜在層にもアプローチしやすいというメリットがあります。
「アンケートLP」に向いている商材
アンケートLPは「個人によってお悩みやニーズが異なる商材」や「定期的に購入する商品(通販)」へのアプローチに最適です。
- コスメ
- 健康食品
- 美容サロン
- 保険・金融商品
- 通販 など
アンケートLPの作り方
アンケートLPの作り方を解説します。全体の構成と設問設計のポイントを確認しておきましょう。
全体の構成
アンケートLPは、以下4つのパートで構成されます。
1:ファーストビュー(タイトル・サブタイトル・画像・回答特典)
手間や時間をかけてユーザーがアンケートに回答する動機は「お得感」です。価格、割引率、キャンペーン内容などを競合比較して特典を設計し、ファーストビューにはアンケートに回答するメリットを入れて、行動を喚起しましょう。また「アンケート回答の所要時間や設問数」を記載し、気軽さをPRすることで、参加のハードルを下げましょう。
2:アンケート部分
離脱を防ぐため、アンケートの設問数は、3~5問が適切です。数の確保を目的とするなら3問、CVにつながる質の確保を目的とするなら5問程度が適切です。
3:まとめ
回答のお礼と、アンケートを送信することで得られるメリットを再度提示し、行動を促進しましょう。
4:アンケート完了ボタン
アンケートが完了すると、アンケート特典(商品ページ)へと遷移します。
「設問」における2つのポイント
CVRを上げるためのポイントとなるのが「設問」です。効果的な設問について、以下解説します。
【ポイント1】回答の負荷をかけない
ストレスを感じる設問だと、途中で離脱してしまうかもしれません。なるべく文字数は少なくし、深く考えなくても、直感的に回答が選べるような設問にしましょう。「Yes/No」で答える形式のアンケート型のLPは、ユーザーにとって回答する負担が小さいため、商品ページへの移行が高い傾向にあります。特に1問目は「Yes/No」形式の答えやすい設問を入れると良いでしょう。
【ポイント2】アンケートの中で、商品の重要性を刷り込む
アンケートに回答する過程で自身の潜在的な悩みと対峙させ、解決する方向性や成分を提示した上で、商品の重要性を学んでもらえるような設問を入れると、悩みが顕在化したタイミングで商品ページへ遷移できるため、CVRの向上に効果的です。一方で、薬事法に触れるような誇張表現や、ユーザーに過度の期待をさせるような内容を入れないよう、注意しましょう。
Q1:○○(悩み)が気になったことがありますか?
※ユーザーの悩みを顕在化させるための設問
Q2:○○(悩み)に対して、ケアできていますか?
※ユーザーの悩みを顕在化させるための設問
Q3:○○(悩み)ケアとして注目を集めているのが△△(商品名/食材)です。△△には○○の成分が含まれていることを知っていますか?
※商品の重要性を学んでもらうための設問
アンケートLPの最新トレンドは「インタラクティブ動画」
ここまでアンケートLPについてご紹介してきましたが、近年、デザインも内容も似たようなものが溢れ返っているおり、新鮮味に欠けている状況にありました。
そのような中、注目を集めているのが「インタラクティブ動画」を使ったアンケートLPです。以下では「インタラクティブ動画」を使ったアンケートLPの最新トレンド事例についてご紹介します。
「インタラクティブ動画」とは?
インタラクティブ動画(触れる動画)とは、「視聴者が触れる仕掛けを組み込んだ動画」のことです。従来「視聴のみ」で終わっていた動画の中に「仕掛け」があることで、今までにない動画マーケティングを実現できるようになります。インタラクティブ動画は双方向コミュニケーションができるため「コンバージョンにつながりやすい」という特徴があり、アンケートLPの目的と大変マッチしています。
関連記事:インタラクティブ動画とは?触れる動画の事例、メリット、作り方を完全解説!
「インタラクティブ動画」を使ったアンケートLPの事例
以下では、インタラクティブ動画を用いて作られた、脱毛サロン・クリニックの「アンケートLP」の事例をご紹介します。
InstagramとTwitter上で広告を配信し、広告のランディング先として、インタラクティブ動画が活用されました。
動画内の設問は、下記の通りです。触れる動画となっているため、回答をタップすると、次の設問へと進みます。
・脱毛したい箇所(全身 or 見えるとこ or 脇)
・光脱毛 or 医療脱毛
・スピード優先 or 費用優先
「光脱毛 or 医療脱毛」の分岐地点では、左右の下端に「光(医療)脱毛とは」というタグが表示され、タップをすると、それぞれのメリット・デメリットが「ポップアップ」で表示されます。予測される視聴者の疑問点をポップアップで補足することで、予め検索する手間を省き、ストレスなく回答できるようにしています。
最後の設問に回答すると「そんなあなたにぴったりなサロンは...」という文言の後、回答内容に応じた「サロン・クリニックの紹介動画」が再生されます。回答内容によって、同じサロンでも訴求の文言が変わるなど、視聴者に合わせて内容を最適化させています。
最後の分岐動画である「サロン・クリニックの紹介動画」では、動画の下部に「無料カウンセリング予約はこちら!」という文言の「ダイレクト外部リンク」ボタンが設置されています。これにより、自分に最適なサロン・クリニックを提案された視聴者を、ワンタップでカウンセリング予約ページへ遷移させることが可能になっています。
今回の動画は、主にInstagramのフィード、ストーリー上に配信されました。同じ内容で、静的LPとインタラクティブ動画の2種類を展開したところ、いずれもインタラクティブ動画のほうが高い数値となりました。
インタラクティブ動画:送客率=39%(2.6倍)、CVR=2.4%
インタラクティブ動画全体のインタラクション(タップ)率は365.4%で、動画に対して一人あたり3.6回以上タップしていることとなり、動画をタップしながら楽しんで視聴してもらえたことが、高い送客率とCVRにつながったと推測できます。
実際の事例・詳細は、以下の記事をご確認ください。
インタラクティブ動画マーケティングなら「MIL」がオススメ
インタラクティブ動画マーケティング「 MIL 」では、インタラクティブ動画の企画・制作からレポート分析、運用・改善まで継続的にサポート。社内に動画制作のノウハウやリソースのない企業様でも安心してご利用いただけます。
MILで制作・公開した動画には、オリジナルの公開用URLと埋め込みタグが発行されるため、「SNS広告にURLを入稿する」、「自社サイトに埋め込む」などの方法でアンケートLPとして活用できます。計測した視聴データを元に、動画を改善しながら運用できる点が従来の動画との大きな違いであり、成果につながる秘訣です。
まとめ
アンケートLPとは、広告と商品ページをつなぐ、アンケート形式のページです。アンケートLPを経由することで、商品ページのCVRを高めることが目的です。CVRの向上と他社との差別化を狙うなら「インタラクティブ動画」を使ったアンケートLPを作成してみてはいかがでしょうか?

執筆者
桑田 将臣
MIL株式会社 セールスグループ マネージャー
WEB系ベンチャー企業にて新規事業の立ち上げ・セールスなどを経験後、PR会社にてデジタルプロモーションの企画提案を担当。2019年3月よりMIL株式会社に入社し、現在はセールスグループの各部門を統括している。