三井住友カード株式会社様のカード入会促進を目的とし、動画制作からインタラクティブ化までを行わせていただきました。年齢に応じて対応するVISAカードの種類(デビュープラス・プライムゴールド・ゴールド)が異なるため、途中で回答いただいた年齢に合わせて、各VISAカードのランディングページに遷移できるつくりになっています。
動画紹介
動画コンセプト
一般的な商品紹介の動画ではなく、スパイ仕立て(新米諜報員がミッションクリアを目的とする)の動画としました。動画内でVISAカードの紹介を部分的に行い、完全視聴したユーザーをランディングページに誘導する構成になっています。
「SPY WORLD」動画あらすじ
新米諜報員のエージェントに、ある日依頼人からミッションが届く。ミッションは機密情報の入ったアタッシュケースの奪還と依頼人の返還。エスよりなナビゲーターに導かれ、エージェントは初の任務を遂行することができのか!?
インタラクティブ動画編集ツール
インタラクティブ動画編集ツールである「MIL」を活用してインタラクティブ化したものです。
「SPY WORLD」ストーリー機能の活用ポイント
「SPY WORLD」は、MILのストーリー機能を活用し12本の動画を繋いで作成しています。ストーリー動画は、1つの分岐であればそこまで深く考える必要はありませんが、今回のように12本もの動画で構成される場合は、シナリオや台本作成時に、インタラクティブ設計をしっかりと考える必要があります。
※白枠の点線動画:1動画を何度も分岐として選択した場合に点線表示される
動画の内訳
先ずは大元のホーム動画で1本です。
動画の分岐について、動画内で4つのイベントが発生し、それぞれ以下質問と共に分岐するようになっています。
- 道具として持つなら? → 2つの選択肢を提示
- ターゲットから逃げるなら? → 2つの選択肢を提示
- アタッシュケースをどうする? → 2つの選択肢を提示
- あなたの年齢は? → 3つの選択肢を提示
上記「9本」の動画制作が必要になります。ホーム動画を足すとここまでで10本。
また、「1と3」は不正解に進む可能性があるのですが、不正解を選んだ場合は「リトライボタン」を設置しています。視聴者がリトライを選択すると、主人公が過去に巻き戻る演出の動画に遷移するので、+2本の動画制作が必要になり、これで合計12本です。
選択を迫る時計の表示
ストーリー動画で重要なのが「視聴者に何かしらの選択させる」というUXなのですが、インタラクティブ動画が未だ一般的ではないため、押せるボタンのUIだけではなく「迫られている事」を認識させるために、時計によるカウントダウン演出及び、3秒以降は「赤」の時計としました。それでも選択しない場合に関しては、0秒以降「どちらかのボタンを選択してださい」というアテンションを入れています。
広告訴求ポイント
動画のシナリオ自体をVISAカード訴求で設計していますが、不正解を選んだ際には、カードの特長が広告として表示されるようにしています。
他には、ミッションクリア後に「ショーンコネリーみたい。分かる?え、分からない?あなたいくつよ?!」というシーンで、年齢に応じてVISAカードの種類(デビュープラス・プライムゴールド・ゴールド)を変えています。4秒ほどの動画を見た後、終了画面が表示され、各VISAカードのランディングページに遷移できるようになっています。
その他
ゲーミフィケーション要素を取り入れ、動画の進行によってアイコンを視聴者が取得していく流れにしています。アイコン自体がVISAカードの特長を表しているのですが、それだけだとわかりづらいので、タップするとポップアップが立ち上がり「画像」と「テキスト」で補足するようにしています。
タグデザインは管理画面上で「タグデザイン無し」を設定。代わりに「TAP」という指アイコンでクリッカブルであることを伝えています。この手法にしたのは、アイコン自体がクリッカブル領域として狭く、この上に何かしらのタグデザインを置いてしまうとごちゃついて動画の世界観を壊してしまうためです。
まとめ
ストーリー動画は、一人当たりの視聴時間が大きく延びます。シナリオが変化するからというのもそうですが、視聴者は正解以外の動画である他の選択肢も気になって視聴するからです。「視聴時間向上=サービス・ブランド理解」に繋がるので、動画内で上手くサービス紹介することができればエンゲージメントは非常に高まります。また、視聴者が能動的にタッチすることで、情報が記憶として残りやすくなるのも大きな特徴の一つです。
「SPY WORLD」は、全動画正解を選択したとしても4分以上という大作になりますが、短い尺でもストーリー動画は活用することができるので、そちらの事例に関しては以下をご確認ください。