近年、多くのBtoB企業が「新規リードの獲得」や「既存リードのナーチャリング・クオリフィケーション」を目的として、Web会議システムを使ったウェビナー配信を活用しています。
Web会議システムのなかではZoomが多く使われており、Peatix Japan株式会社が2020年に行った調査では73.4%のシェアだったとのこと。BtoBのウェビナー配信にもZoomが多く活用されていますが、Zoom以外にもさまざまなウェビナー配信システムが存在し、機能も製品ごとに異なります。
そこで今回は、BtoB企業がウェビナー施策を行う際に役立つウェビナーツール・プラットフォームを、無料から有料のものまで含めて7点ご紹介します。検討しやすいように、比較表も交えて紹介しますので、自社に適したツール選びにお困りの方は、ぜひお役立てください。
目次
ウェビナーツール(プラットフォーム)とは?
そもそもウェビナーは「Web」と「セミナー」を組み合わせた造語であり、インターネット上で行うオンラインセミナーを指します。オフラインセミナーに比べて、会場や物品の用意が必要なく(あるいは、非常に小規模)、コンパクトな予算と人員で開催できます。
ウェビナーを開催するために必要となるのが、ウェビナーツール(プラットフォーム)です。ウェビナーツールとは、ライブ配信機能をメインとしたシステムやアプリケーションのことを指し、代表的なものとしてZoomやYouTubeライブなどが挙げられます。
ウェビナーツールには、企業のウェビナー配信をサポートするさまざまな機能が実装されています。それぞれの特徴を知り、自社の目的に合ったツールを選定しましょう。
関連記事:ウェビナー(Webinar)とは?メリット・デメリットと開催手順をわかりやすく紹介!
BtoB企業がウェビナーツールを活用するメリット
ウェビナーツールを使用するおもなメリットとして、以下が挙げられます。
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- 低コストで付加価値の高いウェビナーを実施可能
- データ収集・コンテンツの改善がしやすい
- 広い層にリーチできる。
ここからは、各メリットについて個別に紹介します。
低コストで付加価値の高いウェビナーを実施可能
ウェビナーツールはリアルタイムの質問・回答や、チャットなどの参加者とコミュニケーションをとるための機能を利用可能。
有料のツールであれば利用料金を支払う必要がありますが、配信環境さえ整っていればウェビナー配信が可能です。自社ですべてを準備するよりも低コストで、参加者との双方向のコミュニケーションを伴ったウェビナーを開催できるでしょう。
オンデマンド配信機能のあるツールであれば「動画の一時停止」「再視聴」などが可能ですので、参加者の理解促進に繋がります。ツールに実装された機能を活用することで、付加価値の高いウェビナー配信を実現できます。
データ収集・コンテンツの改善がしやすい
ウェビナーツールには参加者の行動や反応を追跡・分析する機能や意見を収集する機能があることも特徴です。例えば、視聴維持率やコンテンツの閲覧率など、ツール利用によって得られた情報を活用することで、今後のウェビナー内容の改善にも役立てられるでしょう。
広い層にリーチできる
ウェビナーツールを利用すれば、主催者側はリアルの会場を用意することなく、完全オンラインでウェビナーを開催できます。遠方の顧客など、オフラインセミナーでは接点を持てなかった層の集客も可能。
ウェビナーは録画して「後からアーカイブ配信する」こともできるため、コンテンツを再利用し、リアルタイムで参加できなかった参加者に対しても訴求できます。
BtoB企業がウェビナーツールを活用するデメリット
ウェビナーツールを使用すると、次のようなデメリットが想定されます。
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- ツールの扱いについての習熟が必要
- 配信トラブルのリスクがある
以下より、個別に解説します。
ツールの扱いには習熟が必要
ウェビナーツールの機能を最大限に活用するためにも、ツールの扱いには習熟が必要です。たとえばウェビナーの開催中に「参加者とチャットでやり取りする」「質疑応答」を行おうと思った場合、よりスムーズにツールを使いこなせるようになっている必要があります。
有料のウェビナーツールを導入するなら、たとえ高性能なツールを使っていたとしても、機能を最大限に使いこなせなければ費用対効果が悪化しかねません。
配信トラブルのリスクがある
オンラインでツールを使用する都合上、インターネット回線の通信状況により「映像の乱れ」「回線切断」などの配信トラブルが起こるリスクが懸念されます。
ツール自体やインターネット接続の問題が発生した場合、ウェビナーの進行に影響を及ぼす可能性が懸念されることを踏まえると、いざというときのトラブルシューティング能力も求められるでしょう。
例えば、カメラやマイクの設定などに不備があると「ウェビナーが始まったにも関わらず、参加者からは何も見えない(あるいは聞こえない)」といった状況にもなりかねません。そういった場合は、即座に設定を見直す、あるいは、別アカウントで入り直すといった対応を、スピーディーに行うことが必要です。
ウェビナーツールの代表的な機能
ウェビナーツールの代表的な機能として、以下が挙げられます。
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- 配信・録画
- 画面共有
- チャット・質疑応答
- アンケート
各機能の詳細について、個別にみていきましょう。
配信・録画
配信・録画はウェビナーツールに搭載されている基本的な機能のひとつです。ウェビナーはライブ配信だけではなく、録画することで、自社の配信コンテンツや社内資料としても役立てられます。
たとえば「アーカイブ(オンデマンド)配信」はライブで実施したウェビナーを録画し、視聴コンテンツとしてサイトなどに設置する方法です。また、「録画配信」とは事前に録画したウェビナーを日時を決めて配信する手法で、録画配信にはYouTubeなどの動画配信プラットフォームも活用されます。
ウェビナー録画は、当日参加できなかった方への共有や、今後の社員教育などに活用できるため、非常に便利な機能といえるでしょう。録画した動画があれば編集することも可能ですので、テロップや資料を加える、不要な部分をカットするなど、視聴者にとってより見やすい動画に整えることができます。
関連記事:
ウェビナーアーカイブの配信方法&成果を出すポイントを解説!動画でリード獲得やナーチャリングを促進
ウェビナー録画配信の手順と注意点を解説!配信後の動画活用法と事例もご紹介
画面共有
画面共有とは、主催者側の画面を参加者の画面に映し出す機能です。
従来のオフラインセミナーでは、会場の広さにより「企業紹介のビデオ」や「プレゼンテーションの資料」をプロジェクターやモニターに表示したとしても、後方の参加者には「視認しにくい」という状況が生じることがありました。しかし、ウェビナーツールの画面共有機能を活用すれば、紙の資料を用意する必要はなく、動画も鮮明に見せられます。またポインター機能などを使いながら、登壇者が資料の中を指し示すことができるため「現在、資料内のどの部分を解説しているのか?」などがより分かりやすく共有できます。
チャット・質疑応答
チャット・質疑応答とは、ウェビナー中に参加者が主催者・パネリストとやり取り・質問できる機能で、ライブ配信では特に重要な機能です。ウェビナーはオフラインセミナーと異なり「参加者と双方向のコミュニケーションが取りづらい」というデメリットがあります。
そのため、ウェビナーで参加者の満足度を向上させるためには「双方向のコミュニケーションをとる仕掛け」が有効に働くでしょう。
例えば、Zoomなどのウェビナ―ツールに搭載されている「質疑応答機能」では、参加者はウェビナー中に口頭で質問に回答してもらうことにより、不明点の解消に繋がり、理解度・満足度を向上させられます。
このように、チャット・質疑応答機能は、参加者に能動的なウェビナーの視聴を促し、集中力アップや理解促進に繋げるために活用しましょう。
関連記事:
ZoomウェビナーのQ&A設定方法とは?質疑応答を活性化させる3つのコツとともに紹介
双方向なウェビナーを実現する5つの方法!アーカイブでの双方向コミュニケーション手法も紹介
アンケート
ウェビナーツールのアンケート機能は、ウェビナーの主催者が参加者から意見や情報を収集するための機能です。ウェビナー中や終了後に、参加者に対してアンケート回答用のURLやQRコードを提示して、ウェビナーに関する意見を収集します。
アンケート機能を活用すれば「参加者の感想やフィードバック」を収集し、その情報を将来のウェビナーの改善に役立てたり、インサイドセールスへの連携も可能になります。
関連記事:ウェビナーアンケートの作り方&項目例を解説!回答率を高める5つのコツも合わせて紹介
ウェビナーツールを選ぶポイント5点
ウェビナーツールを選定する際には、5つのポイントを踏まえて、自社のニーズに最も適したウェビナーツールを選びましょう。
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- ポイント1:参加可能人数
- ポイント2:必要機能の有無
- ポイント3:外部ツールとの連携
- ポイント4:サポート体制
- ポイント5:無料デモの活用
以下で、個別に解説します。
ポイント1:参加可能人数
ウェビナーツールは、製品やプランによって「参加可能な人数」が変わります。
小規模向けから大規模向けまで、各ツール・プランでさまざまな上限設定がされており、最大で1万人が参加可能なツールも。自社が集められる人数よりも上限数が少ないと、機会損失につな繋がります。反対に、上限人数が多いプランで契約したにもかかわらず、少ない人数しか集められなければ、費用の損失を招くでしょう。
集客人数の目標を設定し、規模に合ったツール・プランを選びましょう。以上を踏まえ、参加可能人数をツールベンダーのサイトや資料で確認し、不明点があれば問い合わせるのが賢明です。
ポイント2:必要機能の有無
ウェビナーツールには様々な機能が搭載されていますが、全ての機能が自社にとって必要とは限りません。デメリットの項でも述べたように、過度に多機能なツールを導入したとしても、使いこなせなければやはり費用の損失に繋がるのです。
例えば「アンケートは必ず収集したい」「視聴データの分析も必要」など、事前に自社で必要な機能を定義しておくことで、最適なウェビナーツールの導入が可能に。将来的に必要となる可能性がある機能も見越しておけば、ツールの乗り換えコストを低減できるでしょう。
ポイント3:外部ツールとの連携
BtoB企業がウェビナーを通してマーケティング活動を行う上では、ウェビナーツールがMAやSFAといった既存のツールと連携できるかどうかも重要なポイントです。
例えば、ウェビナーツールから収集したデータ(例:参加者情報、参加状況、反応率など)をMAやSFAツールに連携できれば、手動でのデータ転送や入力の手間が省け、効率的なデータ分析と営業活動が可能になります。自社のマーケティング活動をより効果的に、効率的に進められるでしょう。
ポイント4:サポート体制
ウェビナーツールを導入する際には「運用方法がわからない」「ツールの利用中にトラブルが発生した」といった状況を想定して、ツール提供企業のサポート体制もチェックしておきましょう。24時間対応しているか、質問や問い合わせに迅速に対応してくれるかなど、確認項目は多岐にわたります。
さらに「ただ運用を支援するだけ」ではなく、ウェビナーの成果向上に繋がるアドバイスを受けられると、より良いでしょう。
ポイント5:無料デモの活用
ウェビナーツールの選定では、無料デモを試すことがおすすめです。デモにより、操作感や使いやすさ、必要な機能が全て揃っているかなど、実際に使ってみてどう感じるかを確認できます。具体的な使い方や操作方法を事前に学ベば、ウェビナーの開催時にスムーズに進めることも可能です。
【無料】ウェビナーツール・プラットフォームのおすすめ2選
まずは、無料のウェビナーツール・プラットフォームについて、以下の2種類を紹介します。
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- 1.YouTube Live | 視聴人数の制限なしで利用でき、アーカイブ配信にも対応
- 2.Zoom ミーティング | 無料プランでも多機能なツール
各ツールの特徴について、個別にみていきましょう。
【無料】1.YouTube Live | 無料・視聴人数の制限なしで利用可能
引用:YouTube Live
「YouTube Live」は、動画共有サイト「YouTube」が提供するライブ配信サービスで、その利便性と運用コストの低さから気兼ねなく利用できるウェビナー配信用のプラットフォームです。個人から企業まで、誰でも無料で使用でき、リアルタイムでの発信が可能。
YouTube Liveの優れた機能の一つが「追いかけ再生」です。配信中の内容を最初から視聴可能な機能で、途中参加した参加者でも、過去の配信内容を逃さずに視聴できます。
YouTube Liveは前述の「アーカイブ配信」にも対応しているため参加者は都合の良い時間にコンテンツを視聴可能。主催者側も配信内容を広く共有できます。
引用:YouTube「ソノプロ公式チャンネル」
YouTube Liveは誰でもURLから視聴でき、参加人数に制限もありません。ライブ配信のみの公開、もしくはライブ配信後のアーカイブ公開の選択が可能ですので「YouTube Liveでライブ配信した動画をそのままアーカイブ公開する」という選択肢も考えられます
初期投資を低く抑えたいという企業の方は、まずはYouTube Liveが導入しやすいでしょう。ただし、参加者の管理は難しく、限定公開に設定したとしてもURLが流出する可能性もあるため、クローズドな内容のウェビナーには向かない点にも留意が必要です。
参加人数 | 制限なし(※チャンネル登録者数が 1,000 人未満の場合は制限される可能性あり) |
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機能 | ・ハイライト動画の作成 ・配信動画のデータアナリティクス取得 ・配信動画への位置情報のタグ付け ・プレミア公開 ・ライブ配信中の参加者への一時停止、巻き戻し、視聴再開の許可 ・収益化 など |
サポート体制 | ・ヘルプコミュニティ |
公式サイト | 公式サイト https://www.youtube.com/intl/ALL_jp/howyoutubeworks/product-features/live/#overview |
【無料】2.Zoom ミーティング | 無料プランでも多機能なツール
引用:Zoom ミーティング
「Zoom ミーティング」はパソコンやスマートフォンで利用できるZoomのWeb会議機能です。一部の参加者を「パネリスト」として選出できる機能があり、主催者とパネリストで対話をするなど、双方向のコミュニケーションが可能。
さらに「Q&A機能」によって、ウェビナー開催中に参加者が主催者に質問を投げかけることもできます。疑問を解消する手段となるため、より能動的にウェビナーを視聴してもらいやすくなるでしょう。
さらに「画面共有」「グループ化(ブレイクアウトルーム)」「レコーディング」「チャット機能」などもフリープランで利用できるなど、無料ながら多機能なツールです。
しかし、無料プランでは、最大100人までという制限や、開催時間が40分と短いのが欠点。有料プランの契約であれば「参加可能人数は最大1,000人」「開催時間は30時間」に拡張できることに加え、レポート作成やユーザー管理、言語通訳といったさまざまな機能を利用できます。
BtoB企業のウェビナーには適していないため、本格的にウェビナーを開催したい企業は有料プランを利用するとよいでしょう。
参加人数 | 最大100名(※有料のエンタープライズ プラスを利用すれば最大1,000名まで拡張可能 |
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機能 | <無料プランで利用できる機能> ・最大 40 分間のミーティング ・自動字幕 ・編集可能なホワイトボード×3 ・カレンダー連携 ・チャット機能 ・アンケートと Q&A 機能 ・バーチャル挙手などのリアクション機能 など <有料プランで利用できる機能> ・最大 30 時間のミーティング ・レポート作成 ・ユーザー管理 ・言語通訳 など |
サポート体制 | ・入門資料 ・製品サポート ・オーディオビデオに関するトラブルシューティング ・ラーニングセンター ・ユーザーコミュニティ ・チャットボットによる問い合わせ対応 など |
公式サイト | https://zoomgov.com/jp-jp/meetings.html |
引用:Zoom ミーティング
【有料】ウェビナーツール・プラットフォームのおすすめ4選
ここからは、有料のウェビナーツール・プラットフォームを5選紹介します。
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- 1.V-CUBEセミナー|ウェビナー施策をトータルサポート
- 2.EventHub|データドリブンなウェビナー開催が可能
- 3.Bizibl|専門人材によるきめ細かいサポートも受けられる
- 4.ネクプロ|視聴ログの分析・レポートによる参加者情報の把握が可能
以下より、個別にみていきましょう。
【有料】1.V-CUBEセミナー|ウェビナー施策をトータルサポート
引用:V-CUBEセミナー
「V-CUBEセミナー」は、オンラインセミナーや大規模イベントの配信を得意とするプラットフォームであり、事前の配信準備から本番当日に至るまで、トータルでウェビナーの配信をサポートしてくれるサービスです。
東京と大阪には、ウェビナーやライブ配信に最適なスタジオが設けられているのが特徴。安定したインターネット回線や控え室、必要な機材など、配信に必要な設備が一通り揃っています。そのため、会場のセッティングに労力を割くことなく、本格的な演出やクロマキー合成などを使ったウェビナー配信が可能です。
引用:V-CUBEセミナー
ウェビナーの配信については、専門のプロフェッショナルスタッフがサポート。配信方法からウェビナーの構成、会場の提案、そして運用までトータルに対応してくれるため、自分達の講演に集中できます。
V-CUBEセミナーでは最大2万6,000人まで同時接続が可能で、大人数の配信にも対応しています。総じて、IT業界や製薬業界、通信業界における大企業のように、資金的に余裕があり、大規模なウェビナー配信を行いたい企業向けのツールと考えられるでしょう。
料金 | 35万円~(V-CUBE セミナー、配信スタジオ、配信スタッフを含む価格) |
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参加人数 | 最大2万6,000人 |
機能 | ・アプリ不要&マルチデバイス対応 ・双方向性のあるライブ配信 |
無料デモ | あり |
サポート体制 | ・24時間365日サポート ・台本 / スライド作成 ・配信の事前準備 ・会場手配 ・出張撮影・配信 ・画面構成の提案・演出 ・カメラワーク / 撮影 ・配信時の進行管理 ・配信トラブルの対応 ・データ測定 など |
公式サイト | https://jp.vcube.com/eventdx/seminar |
引用:V-CUBEセミナー
【有料】2.EventHub|データドリブンなウェビナー開催が可能
引用:EventHub
「EventHub」は、ウェビナーを配信し、管理をするためのシステムを備えたプラットフォームです。例えば、集客からチケット販売(有料の場合)、参加後のアンケート取得、参加者の行動データ収集などを、1つのツールで利用できます。
例えば、EventHubでは以下のようなデータを分析可能。
- 顧客情報
- 視聴ログ
- メール開封履歴
- 交流履歴
- ログイン履歴
EventHubは、詳細な行動ログ(例:メール開封履歴・交流履歴など)や視聴ログを取得できるため、リードのホット・コールドといった「温度感」を判断できます。イベント前後にニーズの高まった顧客にアプローチすれば、案件化をスムーズに進められ、商談の可能性を高めることもできるでしょう。
引用:EventHub
また、「擬似ライブ機能」を用いれば、当日の運営を無人化することも可能。擬似ライブとはいわゆる「ウェビナーの録画配信機能」であり、参加者との双方向のコミュニケーションは取れなくなるものの、当日の配信トラブルのリスクを下げられる点がメリットです。
MAとの連携も容易ですので、イベント後の他部署との連携もスムーズに行えるでしょう。
さらに、ライブ配信でも利用できる「匿名投稿掲示板」「リアクション機能」「アンケート回収」などのコミュニケーション機能を備えているため、一方的なウェビナー配信ではなく「双方向的な視聴体験」が実現しやすい点も特徴です。リードと密にコミュニケーションを取りたい場合、選択肢になるウェビナーツールです。
料金 | 要問い合わせ |
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参加人数 | 最大500名(追加で「人数枠」をご購入することで拡大可能) |
機能 | ・イベントページ作成、デザインカスタマイズ ・集客・参加管理 ・動画・イベント配信 ・データ分析 ・顧客とのコミュニケーションツール(例:LIVE・匿名投稿掲示板、リアクション機能など) など |
無料デモ | あり |
サポート体制 | ・お役立ち資料 ・チャットによる問い合わせ ・カスタマーサクセスによるトータルサポート ・ヘルプページ |
公式サイト | https://eventhub.jp/ |
【有料】3.Bizibl|専門人材によるきめ細かいサポートも受けられる
引用:Bizibl
「Bizibl」は、告知ページや申込フォーム、開催画面、アンケートなど、ウェビナー開催に必要な全ての要素を作成・管理できる「ウェビナー専門の運営プラットフォーム」です。
「SEO対策済みの告知ページ」や「申し込みフォーム」など、ウェビナー開催に必要な要素の自動作成機能を搭載しているため、デジタルツールに関する専門知識がない方でも手軽で効果的なウェビナーを実施できるでしょう。
Biziblの特徴の1つは、ツール利用だけではなく、コンサルタントによる企画支援とノウハウ提供が受けられる点。自社の商材特性やリソースを整理した上で、マーケティング目標達成に向けて、ウェビナ―の企画設計や運用をサポートしてくれるので、ウェビナーの成果分析や改善もスピーディに実施可能です。
引用:Bizibl
Biziblは導入して終わりではなく、立ち上げから定着までを伴走支援しているため、上流設計から実行・改善まで、トータルでのサポートを受けられる点も特徴の1つ。
「ウェビナー施策に関するノウハウが不足しているので、専門家の親身なサポートを受けたい」という場合に適したサービスです。
料金 | 要問い合わせ |
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参加人数 | 要問い合わせ |
機能 | <告知・申し込み管理> ・SEO対策済み告知ページの作成/申し込みフォームの作成/複数日程登録/iFrameでのフォーム埋め込み/通知設定/登壇者登録<開催画面> ・ライブウェビナー/自動ウェビナー/グループトーク/ライブチャット・絵文字スタンプ/画面・PDF・MP4の共有/レコメンド(回遊設計)<分析・アフターフォロー> ・参加者へのメッセージ送信/アンケート回収/回収データの集計表示/参加者リストのCSV出力/録画ファイルのダウンロード/見逃し配信設定<その他> ・外部ツールとの連携(HubSpot、Salesforce Account Engagement、Googleタグマネージャー) |
無料デモ | あり |
サポート体制 | ・導入サポート ・運用サポート ・集客サポート ・Biziblの機能や活用方法などを紹介する無料ウェビナーの公開 |
公式サイト | https://bizibl.tv/ |
引用:Bizibl
【有料】4.ネクプロ|視聴ログの分析・レポートによる参加者情報の把握が可能
引用:ネクプロ
「ネクプロ」は、参加者が必要としているコンテンツだけを提供する「パーソナライズ化」が可能なウェビナープラットフォームです。
ネクプロの特徴として「視聴ログの分析・レポート機能」があり、以下のデータが取得可能となっています。
- 参加者数
- 申込者数
- 平均視聴時間
- アンケート回答率
- チャットコメントデータ
- eラーニングテスト結果
- ライブ投票結果
- お気に入り登録数
引用:ネクプロ
これらの情報を利用すれば、参加者のウェビナーへの参加状況を把握し「参加者へのお礼メール」「参加できなかった人へのフォロー」などを行えるでしょう。
さらに、 複数のウェビナー参加状況から顧客ニーズに合った提案も可能。視聴ログを分析することで「途中離脱した参加者には要点をまとめた資料の送付」といった形で、参加者ごとの行動に応じて、パーソナライズされたアプローチができます。
以上のような特徴を持つネクプロは、参加者一人ひとりにパーソナライズされたアプローチをしたい場合、候補に挙がるのではないでしょうか。
料金 | 要問い合わせ |
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参加人数 | 最大2,000人 |
機能 | <開催前> ・会員管理・申込管理/申込ページ作成/有料セミナー・多言語対応/自動メール送信<開催中> ・ライブ配信・録画配信/チャット/ライブ投票/アプリケーションDL不要/ハイブリッドイベント開催/個別商談機能<開催後> ・ログ分析・レポート出力/動画アーカイブサイト/アンケート/ターゲティングメール/トレーニング機能/テスト<その他> ・データ連携 など |
無料デモ | あり |
サポート体制 | ・電話、メール、チャットによる問い合わせ対応 ・システムのマニュアルサイト ・専任スタッフをアサインする有料サポート |
公式サイト | https://nex-pro.com/ |
引用:ネクプロ
ウェビナーのアーカイブ化におすすめのツール・プラットフォーム|MIL
前述したウェビナーのアーカイブ配信は、多くの見込み客にリーチできるものの「双方向のコミュニケーションが取りづらい」とのデメリットがあります。それを解消するためには、動画内にインタラクティブな要素を配置できるプラットフォームを活用するのが効果的。
「インタラクティブ動画マーケティングMIL」は視聴者がタップやクリックを行うことでストーリーが展開する「インタラクティブ動画」を手軽に作成・編集して、ウェビナーのアーカイブ配信を実現するツールです。
動画内へのCTA設置やSFA連携機能もあるため、視聴者の興味関心を維持しながら離脱を防ぎ、コンバージョン行動を促せます。
アーカイブ配信の際には、インタラクティブ性を加える工夫が必要です。「情報が一方通行になってしまう」というデメリットを持つアーカイブ配信で、録画したウェビナー動画にクリッカブルなCTAを設置するなど「双方向コミュニケーション」の仕掛けを組み込むことで、視聴者のエンゲージメントを高められます。
インタラクティブ動画を活用したアーカイブ配信の例として、BtoB企業の株式会社スタディストの取り組みが挙げられます。
マニュアル作成・共有システム「Teachme Biz」などを提供する同社は、ウェビナーのアーカイブ配信において、インタラクティブ動画を採用。さらに、MILとSFAを連携させることにより、リード獲得・ナーチャリング・クオリフィケーション (購入可能性の高い見込み顧客の選別)に役立てています。
株式会社スタディストの導入事例やウェビナーのアーカイブ配信について詳しくは以下の記事でも紹介しています。
関連記事:ウェビナーのインタラクティブ動画化でBtoBのリード獲得・育成・商談化を実現!
料金 | 要問い合わせ |
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参加人数 | アーカイブ配信用のため設定なし |
基本機能 | ・インタラクティブ動画編集 ・SFA連携 ・動画レポート(視聴データ分析) ・ストーリー遷移 |
アクション | ・ポップアップ ・スイッチング ・電話リンク ・SNSシェア ・目次設定 ・終了画面のCTA設置 など |
無料デモ | なし |
サポート体制 | ・セールスチーム、カスタマーサクセスチームによる伴走支援 ・チャット窓口でのカスタマーサポート |
公式サイト | https://mil.movie/ |
【比較一覧表】ウェビナーツール・プラットフォーム7選
まとめ
ウェビナーツールは無料から有料まで様々なツールが存在し、利用料金や参加上限人数が異なります。基本的には双方向のコミュニケーションができる「チャット・質疑応答機能」やアーカイブ配信に役立つ「録画機能」などは備わっているため、自社が行いたいウェビナーの規模や予算、必要としている機能を定義しておくことが、導入を成功させるポイントです。
また、ウェビナーで「新規リードの獲得」「既存リードのナーチャリング・クオリフィケーション(購入可能性の高いリードの選定)」を目的としている場合は、「一度配信して終わり」にするのではなく、「アーカイブ配信」も合わせて検討しましょう。アーカイブ配信を行う際は、参加者のアクションを促すCTAを設置できる動画プラットフォームを選択すれば成果の最大化が可能になります。
ウェビナー配信の目的や戦略を明確化した上で、自社にとって最適な機能を持ったウェビナーツールを選定しましょう。
執筆者
瀧口 愛
MIL株式会社 マーケティング
Web制作会社でサイト構築に従事後、MIL株式会社へ入社し、マーケティングチームに所属。ウェビナーや展示会実施の基盤を構築し、毎月のウェビナーやオフラインイベントの企画・運営全般を担当している。その他、メルマガ配信やマーケ全体の施策効果分析など、フィールドマーケティング領域全般を担う。