今回はMILブログ編集部が、実際にお客様のお声で多いご質問をまとめ、数多くのインタラクティブ動画の制作を手掛けた、株式会社アドスペック代表取締役の末積 典和様と、チーフディレクターの飯島 豊様にお話を伺いました。
目次
株式会社アドスペック
企業理念
モヤモヤを、ワクワクに
概要
代表取締役 末積 典和様、チーフディレクター 飯島 豊様
TV業界とCM業界出身の人間が集まって作った映像制作会社。
web動画を中心に、オールジャンルの動画コンテンツを制作。最近ではインタラクティブ動画に力を入れている。
ご挨拶
編集部:本日はよろしくお願いします。
末積様,飯島様:よろしくお願いします。
編集部:今回は、今まで手掛けたインタラクティブ動画の本数が数十本と、インタラクティブ動画の制作実績が豊富なアドスペックさんに、実際の制作事例を交えながら、かかった期間や制作のポイントについて伺っていきたいと思います。
制作事例①:三井住友カード様「SPY WORLD」
動画紹介
・制作期間
2ヶ月(企画1ヶ月、編集1ヶ月)
公開:2017年12月
・MILの利用目的
若年層へのVISAカードの認知やブランドリフトを目指して、ゲーム感覚で楽しめる動画を制作しました。
動画はLPに埋め込まれています。
苦労したポイント①「MILシステムの理解」
ーー制作時に苦労したポイントは何でしょうか?
飯島様:MIL初利用の動画だったので、やはり「システムを理解する」という点で苦労したかもしれません。そのためMILの使い方はもちろんそうですが、「MILを使って何ができるか」をしっかり把握することから始めました。
編集部:なるほど。「システムを理解する」という点で、どのようなことをしましたか?
末積様:とにかく「手を動かすこと」ですね。やはり実際に触ってみないとわからないことも多いので。あとは不明点があれば、都度MILの担当者さんに教えていただきました。今のMILなら無料で全機能使えると思うので、システム理解に関しては「一度触ってみる」ことをオススメします。操作自体は一度覚えればすごく簡単なので。
苦労したポイント②「イメージの共有」
ーー「クライアントとのイメージ共有」も大変だったと聞きましたが、どうだったでしょうか?
飯島様:大変でしたね。当時は事例動画や資料なども少なかったため、動画の構成や完成イメージを伝えるための「資料作成」に結構時間を割きました。
編集部:どういった資料を作成していたんでしょうか?
末積様:ストーリー分岐を説明するために、「遷移図」を作っていました。
※実際に使用された遷移図を特別にいただきました
末積様:ストーリー動画の場合、「遷移図はマスト」だと思っています。遷移図があるだけで、イメージ共有がグッと楽になります。
制作事例②:Insect Collection様
動画紹介
・制作期間
0.5ヶ月(企画無し、編集0.5ヶ月)
公開:2019年2月
・MILの利用目的
香川照之さんがデザイン監修する昆虫デザインブランド「Insect Collection」の動画コマースに利用していただきました。
動画はECサイトへの埋め込みに加え、SNS広告で配信することで動画上から直接購入ページへ誘導しています。
撮影時のポイント「タップを意識した撮影」
ーー撮影時のポイントを教えてください。
末積様:実はこれ企画に関わっていなかったので、撮影時には動画をインタラクティブ化することを知らなかったんですよね。
編集部:そうだったんですね。逆に「もし知っていたらこんな工夫をしていた」みたいなことってありますか?
末積様:やっぱり視聴者には商品をタップしてもらいたいので、「カット数を減らす」ことだったり、「シーンの時間を伸ばす」ことで、商品をじっくり見てもらう工夫はしていたと思います。
飯島様:あとは、この動画は「ポップアップ」を使うので、「ここはMILのポップアップで説明できるよね」みたいなことも考えながら撮影していたと思います。本来アパレルだと、衣服の詳細を伝えるために寄って撮ることも多いのですが、MILを使う場合はポップアップ機能で補足できるので、引きで撮ることが多くなりますね。
編集部:なるほど。通常の動画と比べて、「タップを意識した撮影」が必要になるんですね。
編集時のポイント「タップ可能とどう伝えるか」
ーー編集時のポイントを教えてください。
末積様:「タップ可能なことをどう伝えるか」は、一つ編集時のポイントですね。基本的にはタグアイコンを使って触れることを伝えるのですが、それによって絵を殺すのは避けたい、でも絵を殺さないように違和感がないタグアイコンを使うと、タップ可能と伝わらなかったりするので。
編集部:そうですよね、やっぱりインタラクティブ動画自体がまだまだ認知されていないので、タグアイコンが「映像に馴染み過ぎている」と気づいてもらえないことが多いです。有効な対策としては、「動画の初めに強調して伝える」ことや、最近では、「動きのあるタグアイコン(apng,gif)」を使用することも多いです。
末積様:「動きのあるタグアイコン」良いですね。ちなみにこの動画では、タグアイコンを「ハートマーク」にし、動画のサムネイル画像に「ハートマークをタップしてね!」という文言を載せることで、タップ可能なことを伝えています。
制作事例③:PR用360°動画「観る」
動画紹介
・制作期間
1ヶ月(企画0.5ヶ月、編集0.5ヶ月)
公開:2018年12月
・MILの利用目的
MILによるインタラクティブな360°動画のプロモーション動画として制作しました。
360°の空間に隠されたヒントから犯人を探すゲーム動画として、Facebook,Instagram上で配信し、多くの方に動画を楽しんでいただきました。
企画時のポイント「じっくり見てもらえるジャンルを選ぶ」
ーーそもそも何で「謎解きサスペンス」というジャンルを選択したんですか?
末積様:360°動画ってそもそも「動画に推進力がない」ので、じっくり見てもらうには、スポーツや海中みたいに「絵力」で攻めるしかないんです。そのため、ヒントを探す必要があったりとじっくり見てもらえるコンテンツである、「謎解きサスペンス」というジャンルを選択しました。
編集部:実際に動画は、Facebook広告で流したところ「インタラクション率600%超」(一人当たりの平均タップ数6回以上)という驚異的な数字を記録しましたね。360°動画とインタラクティブ動画の特徴である、「没入感の高さ」が相まって非常にエンゲージメントの高い動画になったんでしょう。
撮影時のポイント「空間のレイアウトを意識する」
ーーMIL初の「360°インタラクティブ動画」でしたが、撮影時に大変だったこととかありますか?
飯島様:インタラクティブ動画に限ったことではないですが、360°動画では「空間のレイアウト」が難しかったですね。近すぎると歪んでしまったり、遠過ぎると点になってしまったりとあるので、屋内の場合、部屋は正方形だと撮りやすいです。あと実は、空間のレイアウトっていう面でいうと、今回の動画は「配置を失敗している」んですよね。
編集部:そうだったんですか?どのあたりが失敗だったのでしょうか。
飯島様:視聴者が動画を「右回転」させると想定して、ヒント①→ヒント②といった感じで順番を振って、少しずつ分かっていくようにヒントを設置していたのですが、動画を「左回転」されてしまうと、すぐに答えに辿り着いてしまうんです。360°動画では、視聴者が文字通り「360°自由に見る」ことができるので、上手く視線を誘導させるような設計はとても重要になりますね。
制作事例④:エムフロ様「新米エンジニアの一日」
動画紹介
・制作期間
1.5ヶ月(企画0.5ヶ月、編集1ヶ月)
公開:2018年4月
・MILの利用目的
就活生に楽しみながら企業理解を深めてもらえるような、ユニークな採用動画を制作しました。
動画はリクルートページに埋め込まれています。
企画時のポイント「破綻させろと言われた」
ーーとてもユニークで楽しい動画になっていますが、どのように企画されましたか?
飯島様:初めに出した企画が、「つまらない」、「破綻させろ」と言われて出した企画がこの動画なんですよね。
編集部:そうだったんですね。こちらの採用動画は凄く高評価で、「こんな動画を作りたい」というお問い合わせがよくきますよ。
末積様:インタラクティブ動画をやりたいクライアントさんっていうのは、「新しいこと、面白いこと」をしたいという方が多いので、こういった企画は好評ですね。企画時のポイントとしては、インタラクティブ動画は通常の動画よりも「自由度が高い」ので、企画時にみんなで意見を出し合った方が良い物ができると思います。
制作期間について
ーー他で制作されている通常の動画と比べて、納期に違いとかってありますか?
末積様:インタラクティブ編集自体はすぐに終わってしまうので、あまり変わらないです。強いて言うなら、「企画の時間を少し多め」にとっています。ストーリー分岐の遷移について考えるのもそうですが、「MILで表現するのか」、「動画で表現するのか」なども企画の段階で決めた方が良いと思います。
編集部:なるほど。今回の動画でも「MILか、動画か」という点は企画の段階で決めていたんですか?
末積様:そうですね。例えば「社内制度を紹介したい」という要望があったため、ポップアップで紹介しているのですが、こういったことは企画の段階で決めていました。
インタラクティブ動画「MIL」について
制作会社から見た「インタラクティブ動画」
ーー制作会社からすると「インタラクティブ動画」ってどうですか?
飯島様:やっぱり「動画作れます」だけだとどこの会社でも出来てしまい差別化が難しいので、「インタラクティブ動画が作れる」というのは武器になりますね。
編集部:「インタラクティブ動画」というカードを持っていることで、提案時の幅が広がるということですね。
末積様:あとは、インタラクティブ動画では、細かい効果の計測ができたり、簡単に修正できたりと、よりコンバージョンに近づけるための「継続的な改善」できるため、改善費などを込めて、お客様と「長期的な関係」を築けるというのが魅力ですね。
編集部:この点は私たちも感じていますね。作って終わりではなく、実際の効果を計測し継続的に改善していくことで、「動画でPDCAを回せる」ことがMILの強みだと思います。
まとめ
今回は株式会社アドスペックの末積様、飯島様にインタビューをさせていただきました。
インタラクティブ動画の活用をご検討の際には、インタラクティブ動画の制作実績が豊富なアドスペック様にご依頼してみてはいかがでしょうか。
ご依頼の際には、下記リンクよりホームページをご覧ください。