オンライン商談の普及により、場所に関わらず商談を進めることができるようになり、ビジネスのスピードも格段と進化しました。オンライン商談では対面と違い「資料の画面共有」を中心に商談を進めていきますので、主役となる「資料」と「共有方法」が非常に重要となります。
この記事では、オンライン商談の成約率を高めたい方に向けて、資料作成と共有の10のコツ・ポイントをお伝えします。
オンライン商談と対面商談の違い
まず、オンライン商談と対面商談の違いについてご説明します。
1:オンライン商談では「資料」が視覚的な主役となる
対面商談では営業社員が主役となり、顧客にプリントした資料やプレゼンのスクリーン等を見ていただきながら商談を進めますが、オンライン商談は、画面上での資料共をもとに商談が進行していきます。お客様の視覚の大半を「資料」が占めることとなり、「資料」が重要な役割を担います。
「顧客がパソコンの画面で見る」ことを前提とした、対面商談よりも見やすく伝わりやすい資料作成が重要となります。
2:オンライン商談では「コミュニケーションの壁」がある
対面商談では、同じ部屋で目の前にいる相手と会話をするので、お互いに相手の様子が分かります。一方オンラインでは、別の場所で顔だけを見せて相手と会話をするため、以下のような「コミュニケーションの壁」があります。
- 相手の感情・反応や空気感が読み取りづらい
- 人柄や誠意を伝えにくい
- 相手が目の前にいるわけでなく、画面をずっと見ているので、注意が散漫になりやすい
対面の営業では有効な非言語コミュニケーションが、オンライン営業だと機能しにくいという点を踏まえ、「コミュニケーションの壁」を乗り越えることを意識しながら、商談を進行する工夫が大切です。
オンライン商談の特徴について詳しくは、以下の記事でご紹介しています。
関連記事:【2021年】オンライン商談とは?成功のコツ、メリット・デメリット、事例、おすすめツールをご紹介
オンライン商談用の「資料作成時」に意識すべき、7つのポイント
資料作成時のポイントは以下の7点です。
- 「商談目的」を元に構成を作る
- 視線の流れに沿ったレイアウトにする
- ビジュアル中心で見やすく
- フォントサイズは大きく。文字を詰め込みすぎない
- 視認性の高いフォントを使う
- 統一ルールを決めて、色を使う
- プレゼンへの興味関心を惹けるよう、アニメーションを設定する
ポイントを押さえ、オンライン商談ならではの「気遣い」をして、見やすい資料を作成しましょう。
それぞれについて具体的に解説をします。
ポイント1:「商談目的」を元に構成を作る
まず初めに、商談後に顧客にどのようなアクションを取ってほしいのか「商談の目的」を明確にし、目的に沿って資料の構成を作ります。
またページ毎に「顧客にどのような状態になってほしいのか」をしっかりと設定しておきましょう。自社の商品・サービスを一方的に売り込むのでなく、顧客視点で資料を作成することがポイントです。
ポイント2:視線の流れに沿ったレイアウトにする
パソコンの画面で閲覧することを前提にしたオンライン商談では、資料内におけるレイアウト構成も大変重要です。人間の視線は、左から右へ上から下へと、Z字のように流れていきます。視線の流れを意識して、ストーリーを組み立てる必要があります。
また、全ページを通して、文章や図の配置を揃えるなど、レイアウトを統一して見やすく仕上げることも大切です。
●配置機能の「揃え」や「整列」を活用する
●「グリット線」「ガイド」を表示したまま制作する
●文字量が多い場合、コンテンツごとに見出しを付ける
ポイント3:ビジュアル中心で見やすく
パソコンで見ることを前提として、ビジュアル中心の見やすいデザインを心掛けましょう。商談の内容をより相手によりわかりやすく伝えるためには、表などを用いてビジュアル中心で見やすく整えることが大切です。
●画面上でも見やすいよう、大きめに表示する
●一目でわかりやすいように「タイトル」を付ける
●表やグラフ内の文字は、画面上でも見やすいサイズにする
ポイント4:フォントサイズは大きく。文字を詰め込みすぎない
読みにくい資料で余計なストレスを与えないためにも、適切なフォントサイズ・文字量に調整しましょう。
オンライン商談用の資料では、対面商談の資料よりもフォントサイズを大きくすることをおすすめします(基本的に18pt以上)。また1ページの中に文字を詰め込みすぎると、情報の理解も難しくなるため、基本的に「1ページの中に1要素」を意識して情報を整理するとよいでしょう。
ポイント5:視認性の高いフォントを使う
フォントのサイズだけでなくフォントの種類によっても、視認性に差が出ます。パソコンの画面上で見ることを意識し、見やすいフォントを選択しましょう。
英語やローマ字表記を使う際は、和文フォントだと見栄えが悪くなりがちです。スライドマスターで「英字用のフォント」と「日本語文字用のフォント」をそれぞれ設定し、資料内で使用するフォントを統一すると良いでしょう。
メイリオとSegoe UIは文字サイズが似ていて違和感がないため、セットで使用するのがおすすめです。
【日本語】メイリオor游ゴシック(Mac版はヒラギノ角ゴ体)
【欧文】Segoe UI
ポイント6:統一ルールを決めて、色を使う
オンライン商談で作成する資料では、見やすく、情報が理解しやすいように、ルールを決めて色を使いましょう。
あまり多くの色を使わず、コーポレートカラーを基準に2~3色程度に絞ることで、統一感のある資料に仕上がります。本文には黒やグレー、重要なキーワードに赤系の色を使うと、強調部分を一目で認識できます。
コーポレートカラーなど特定の色を設定したい場合は、以下手順で設定してください。
[フォント]⇒[色]⇒[その他の色]⇒[ユーザー設定]
⇒色のコードを入力(コードは各企業のデザイン担当者へご確認ください)
ポイント7:プレゼンへの興味関心を惹けるよう、アニメーションを設定する
資料内にすべての情報を掲載すると一度に読めてしまうため、注意がそれてしまう可能性がありますが、アニメーション機能を使って情報を少しずつ小出しにすることで、プレゼンへ注目を集める効果が期待できます。
但し、複雑なアニメ―ションで時間がかかってしまうと、相手のストレスにもなりかねません。アクセントをつける程度の、ごく簡単なアニメーションが良いでしょう。
オンライン商談時の「資料共有時」に意識すべき、3つのポイント
当日の資料共有時に気を付けたいポイントは、以下の3点です。
- コミュニケーションパートを設けて「お客様の話す番」をつくる
- 資料や画面を切り替えるときに、声をかける
- ポインター機能などを使い、話している部分を指し示す
オンライン商談には「コミュニケーションの壁」が生じやすいことを意識して、「伝わるコミュニケーション」を心掛けましょう。それぞれについて詳しく解説します。
ポイント1:コミュニケーションパートを設けて「お客様の話す番」をつくる
オンライン商談では、話を聞く側はマイクをOFFにすることが多く、「気がつくとこちらが一方的に喋り続けていた」という事態が起こりがちです。
途中で質問や問いかけるパートをあらかじめ設定しておき、「お客様の話すタイミング」を入れてコミュニケーションをはかるようにしましょう。「お客様との話す番」を設けることで、商談の途中で生まれた疑問なども解消でき、成約にもつなげやすくなります。
「ここまでで、何かご不明点はありますか?」
「何か気になったポイントはありましたか?」
「お客様の場合、~なことはありますか?」
ポイント2:資料や画面を切り替えるときに、声をかける
オンライン商談で画面を共有している際は、相手にストレスを与えないよう配慮することが大切です。
たとえば、次のページや別の資料に画面を移動させる際は「次のページに移ります」「一度この画面を閉じます」など、あらかじめ一声かけると親切です。資料を開くのに時間がかかっている場合は「データが重いので時間がかかっています。もう少しお待ちください」など、相手に心配を与えないように状況を説明するのも良いでしょう。
ポイント3:ポインター機能などを使い、話している部分を指し示す
「資料のどの部分の話をしているのかわからない…」という状況は、商談にとって致命的です。
Zoomなどのオンライン商談ツールには、ポインターやスポットライト機能が備わっているものが多くあります。ポインターなどの使用によりどの部分を話しているのかが分かりやすくなり、また、画面に動きを与えることで重要パートを強調し、記憶に残すことできます。
まとめ
オンライン商談では「資料」が視覚的な主役となるため、「資料の質」によって顧客に与える印象や理解度も大きく変わります。また別の場所にいながらも、画面を通じて資料を共有しながら進行するため、「コミュニケーションの質」も重要です。
どちらにも共通するのは「相手への気遣い」であり、その気遣いが成約につながるポイントです。ぜひ商談相手に喜んでいただけている姿をイメージしながら、オンライン商談の資料を作り、当日臨んでみてください。
以下の記事でも、オンライン商談のヒントをお届けしています。ぜひ合わせてお読みください。
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執筆者
桑田 将臣
MIL株式会社 セールスグループ マネージャー
WEB系ベンチャー企業にて新規事業の立ち上げ・セールスなどを経験後、PR会社にてデジタルプロモーションの企画提案を担当。2019年3月よりMIL株式会社に入社し、現在はセールスグループの各部門を統括している。