採用動画や会社紹介動画など、企業のメッセージを伝える「インタビュー動画」は重要なコンテンツですが、「会えない時代」において、対面でのインタビューが難しい状況になっています。またインタビューに出演することで、顔や声という個人のプライバシーがさらされることに抵抗を持つ人も少なくありません。
そこで今回は、MIL株式会社 クリエイティブグループの飯島 豊が「インタラクティブ動画」を使って、新しい時代にマッチしたインタビュー動画を制作しました。ぜひ参考になさってください。
動画の紹介「次世代インタビュー型」インタラクティブ動画
出演者の負担を可能な限り軽減しつつも、インタラクティブ動画の機能を使って、リッチなインタビューコンテンツを制作することに挑戦しました。
まずは、実際の動画を触って、お楽しみください。
\弊社CEO 光岡への4つの質問&回答インタビューをお届けします/
※スマートフォンによる視聴の場合、プレイヤー右下のボタンより"全画面表示"にすると快適に視聴いただけます
インタビュー出演者の「負担」とは?
この動画の企画意図は「出演者の負担軽減」により、誰もが出演しやすい「インタビューフォーマット」を構築することです。
これまで数多くのインタビュー動画を制作してきましたが、その中で、ご出演者いただく方の負担の多さを感じていました。たとえば、全社員を対象にした「採用インタビュー」の企画があったとしても、色々な事情や考え方を持つ社員がいるので、全社員の撮影はなかなか難しいものです。
出演者の負担としては主に、以下3つがあげられます。
- 撮影場所に行かなければいけない
- 容姿を晒さなければいけない
- インタビューで正しい情報を話さなければいけない
上記の「撮影場所に行かなければいけない」「容姿を晒さなければいけない」については、“顔出し”が前提のインタビュー動画コンテンツにおいて、解消は難しいとずっと考えていました。
しかし、コロナ以降に急速に進んだ「オンラインコミュニケーションツール」を使えば、もはやインタビューのために「撮影場所に行く」必要はありませんし、「音声のみの出演やボカロ」などを使用すれば、「容姿を晒す」必要もありません。
また、「人が話す」姿を撮影するという従来型のインタビューにとらわれず、画を後入れすることを想定した自由なフォーマットにしておけば、収録後の修正も簡単で、「回答の精査」や「言い方を間違えたから差替えたい」などのご要望にもすぐに対応することができます。
つまり、従来のインタビューがもつ「リアルでなければならない」という固定概念を取り払い、
・海外に住んでいる人⇒オンラインツールで収録する
・声を変えて欲しい人⇒ボカロを使う
などの手法を使えば、出演者の負担を軽減する、新しいインタビュー動画が実現できると考えました。
(今回の動画においては、オンラインツール、ボカロは使用しておりません)
クリエイティブにおける2つのポイント
①アニメーション的な加工
インタビューコンテンツが内包している「ドキュメンタリー性」という個人に対する“負担”を軽減したいという思いから、作り手の意図を加え、ファンタジック(幻想的)な加工を施しました。収録した出演者の実写に対し、Photoshopのエフェクトを使ってアニメーション風に加工することでファンタジー感を演出しています。絵本のような背景と文字は、AfterEffectsで加工しました。
②音とモーション
全身でなく顔周りのみの撮影となっており、人物自体にほとんど動きはありませんが、その分、音(リズム)を推進力にして動画を見せています。また、メニューや背景などの要素を、全て動的にしています。
インタラクティブ化のポイント
①動画内リンク
「見たい動画を選んで再生する」「最初から最後まで連続再生する」という2つの選択肢を両立させるため、MILインタラクティブ機能の「動画内リンク」を使用しました。
②インタビューの残り時間の目安(風船メニュー)を設置
コンテンツを選択できる「風船型メニュー」を常に掲載し、視聴開始後は、時間経過とともに風船のサイズを小さくすることで、インタビューの残り時間の目安が分かるように工夫しました。
まとめ
いかがでしたでしたか?今回ご紹介した「次時代インタビュー型・インタラクティブ動画」の制作について詳しく知りたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
執筆者
飯島 豊
MIL株式会社 クリエイティブグループ ディレクター
1976年生まれ、栃木県出身。プロダクションにて映像ディレクター、舞台美術デザイナー、Webディレクターを経て、2021年4月よりMIL株式会社に入社。主に企画、ディレクションを担当している。